「カモガワ奇想短編グランプリ」を含む小説

輪を昇って、「親」の土星に会いに行く話。 「私」は土星と人間のハーフ。親譲りの輪っかを持っている。 いつまで経っても帰ってこない土星を迎えに行くため、輪を縦にして宇宙に向かうこ…

カモガワ奇想短編グランプリ最終候補作

第二回カモガワ奇想短編グランプリの一次落選作品の供養です。 実家にいたころは、双子の兄と私は親も見分けがつかない程でした。 大学を卒業して生活の場を分けて六年経つと、兄と私を間違…

【第2回奇想短編グランプリ最終候補作】 　己の意を告知せよ。 　それが、看板達に課せられた「使命」である。《立入禁止》の看板である主人公は、自分の「意」の意図が読み取れずにいた…

「Higher Ground」 それは、音楽好きの友人・鮎川が動画サイトで見つけてきた音楽のタイトルだ。 謎のアーティストが唯一残した一曲。 いつの間にか日本中が聴いていた。 最…

夏の猛烈な暑さに頭がやられながら書いた短編。 「第二回　カモガワ奇想短編グランプリ」に出して、特に何にも引っかからずに落ちた作品なのですが（そりゃそうだ）、供養で置いておきます。…

カモガワ奇想短編グランプリ最終候補作品

死んだ祖父をピザにして弔う話。 祖父は、自分が死んだらピザになることを選んだ。 「切り分け」には参加しないと言い張った中学生の私は、手違いで参加することになってしまう。 ピザと…

　わたしはずっと不思議だった。これまでの人生の中で、わたしがどうしようもなく惹かれてしまう人たち。それは女性にかぎらない。ひとめ見ただけで、狂おしいほどに惹きつけられる相手がいる…

《カモガワ奇想短編グランプリ一次選考通過作》 人は皆頭の中に運命があり、それはつむじという形で現れる。しかし枢エンタにはつむじがない。運命の輪から外れた少年を中心に喋る自転車、魔…