「花 植物」を含む小説

温室の中で、ニコニコ笑う彼と話す。 ずっとこうしていつまでも、彼と話していたかった。

地球での過酷な暮らしに終止符を打つため、若き開拓者ネロは“人体適合手術”を受け、火星へと旅立った。 そこには、青い空と赤い葉を揺らす新たな大地――人類の希望が広がっているはずだっ…

春先のつれづれを短歌に詠んでみました。でもそれだけでは文字数が足りないので、エッセイもつけてあります。不定期更新。 「なろう」にも掲載あり

許しあって向かいあって暮らしていくほうが、きっとずっといい

　南フランス、プロヴァンスの小さな村。丘の上に佇む一軒の家と、色とりどりの花々に彩られた庭園。 　八十六歳のエマヌエル・デュボワ、通称マヌーは、三年前に天に召された夫アンリと共…

夏樹には、彼にはそぐわないような美しい彼女がいる。抱き合う度、彼女は美しい植物のようだと思う。お茶はなくあるのはミネラルウォーター。幸せだった。

植物界は弱肉強食。俺、花咲実の研究室が戦場に急変！ 乱入してきたヤンキープリンセス・菫花は、戦争で失った友・友花の想いを叫ぶ。 対するのは花の国から来たツバキの騎士。植物の声が響…

　朝もやの立ち込める植物園「花風」。 　温室のガラス越しに差し込む柔らかな光が、二人の女性園芸師の姿を照らしていた。 　直感的に植物を理解する葉月と、科学的アプローチで自然と向き…

　ルミエリリィ王国、前王の第二子として生まれ、現国王である兄から大公の爵位を与えられたリオネル。 　その地位の高さから周囲より遠巻きにされ、肩に伸しかかる大公としての責任の重さを…

妖精が存在する世界。 人と妖精は住む世界こそ分けてはいるが、互いの繁栄の為に手を取り合って、日々の生活を営んでいた。 例えば花妖精。妖精は植物の成長を助け、人間は植物を育ててあげ…

27歳、人見知りの司書・美咲。本の世界に逃げ込むように生きてきた彼女の前に、無口な園芸家・葉月が着任してきた。 手入れの行き届かない図書館の屋上庭園。そこで葉月が育てる月下美人…

　咲守美桜は異能の一族の長女だ。その中でも咲守家は卑弥呼が存在した、とされている時代から『令和』と呼ばれる現代に続く「花守」の家系だ。花守とは……『咲守』という苗字の通り、国内に…

　四季の花々が同時に咲き乱れる不思議な『花の森』で、花の妖精たちが森の主に聞く、この森に繁る事のない大樹の物語。 　真っ白な葉を茂らせる大樹は、風も無いのにザワザワと揺らめく。 …

　四季の花々が同時に咲き乱れる不思議な『花の森』で、花の妖精たちが森の主に聞く、この森に咲く事のない花の物語。 　それは不可能を追い求める人間が辿りついた、麦という名のバラの物語。

サハラ砂漠に咲いた黒い薔薇。 砂漠とともに生きる少女は、先達の教えを守り暮らしていた。 やがて時は巡り、サハラの花は次世代の希望として祭り上げられるが……。 「もしもこんな花…

庭師を目ざして田舎から出てきた、17歳の少女・サラ。 しかしとある事件が起き、紹介状をなくしてしまう。 女性で年若いサラを庭師に雇ってくれる屋敷が他にあるはずもない。 しかたな…

楓は花を見ている。 季節ごとに思い出されるのは出ていった友人のことだった。 植物を一つ教えるといいと言ったのは誰だったか。 きっと帰ってくる。

見上げるほどに高い木々が乱立する樹海。見たこともないような色合いの植物が生い茂る森の中、高校生の瑠璃丘 正義は意識を取り戻した。 「ここ、どこだよ…」 手元にあるのは見覚えのない…

ソメイヨシノって、クローンなんですよね。 最初の一本はどんな花だったのか、どこにあったのか、気になりませんか？ 桜が好きで書き始めて迷走中

二〇二五年、小笠原諸島の華丘島で発生した『惨劇』。 この事件では、多くの人命が一人の少女、雨小衣しずくにより奪われた。 主人公、遠苑涼花は惨劇に巻き込まれて、親友である白守乃衣を…