「現代怪異」を含む小説

大層なキャッチコピーですが、いつもの毎日にちょっとだけ違和感を感じる日があったりする。そんな日に俺は違う世界に転移したんじゃとか考えるおっさんの身に起きる話 話のタイトルは内容に…

S県警の生活安全課に属していた江角（えすみ）に下された辞令は『特殊事案捜査課(UPI)』への異動だった。科学がどれだけ進歩をしても、理屈では説明がつかない特殊事象が絡む事件・事故…

弁護士が差し出した三枚の離婚届。 一枚目は、元夫とのもの。これは覚えている。 二枚目は、知らない男「田所健一」とのもの。記憶にない。 三枚目——配偶者欄に並ぶのは、二つの私の名…

スマホの写真を、よく見返す。ある日ふと、昨日まで見ていたはずの写真で、友人の立ち位置がほんの少しだけ違っていることに気づいた。 別の日の写真も見比べると、彼女は日付を追うごとに…

鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』の妖怪画をお題としたコメディ調の140字小説です。3日に一度更新。

物之木高校に通う吉岡悠馬（よしおかゆうま）のクラスに、転校生、魔使恵（まつかいめぐみ）がやってきた。 彼の持つ美貌にクラス中が見惚れる中、吉岡はある違和感を抱く。 そんな日の放…

願い、祈り、そして伝承。 強き感情は時に、良くないものを産み落とす。 それは実体を持ち、自我を持ち、そして叶えるべき願いを宿す。人の常識を超えた超常現象を総じて、「怪異」と呼称し…

私立明鏡大学の美人――と称される大学二年生・天堂満月(てんどう みつき)。 そんな彼女が学内にある公園で見かけたのは不思議なカップルだったが、忽然と姿を消してしまった。 しか…

休みの子にプリントを届けに行った先で起こる様々な怪奇現象、己の恐怖と向き合い成長する人間の物語。

――元・「Endgame」×現・「Endgame」 フリーランスの青年・多々良亮は、ある夜、巨大な怪異を背負い苦しむ女子学生・志堂寺瑠果と出会う。 人助けのつもりで隠していた右…

あなたのスマホにも、見覚えのないアイコンはありませんか？ それはただのアプリではありません。 触れてしまった者は、順番に“死”を迎えることになります――。 大学生たちの悪ふざけか…

これは呪いの物語。 そして、祝いの物語。 怪異が日常を蝕む街・童ノ宮。 そこでは、語りに選ばれた者たちが、祟りと祈りの狭間で生きている。 物語の中心にいるのは――、塚森キ…

大学のサークルで出会った彼女は、料理がとても上手で、少しだけ、時間の感覚がおかしかった。 使い捨てカメラに写った、15年前と同じ姿の君。 笑って「食べて」と差し出すその手を、俺…

行方不明が続いた岬の保養所に、音を集める仕事人が一晩だけ機材を据える。鎖のきしみ、階段の拍、井戸のような沈み再生のたび現実のほうが歪み、港の赤灯は一拍遅れて点滅しはじめる。扉は動…

その文具店では、万年筆も封蝋も。 呪いまでも売っている。 店の名は『まほろばの月』――表の顔は文房具屋、裏の顔は“怪異を祓う陰陽師”。 店主・望月直斗と店に関わる者たちは人の心…

記憶を失くし、無料宿泊所で暮らすことになった「俺」は、不可解な光景を目にしていた。なぜか自分にだけ見える、不気味に笑う二人の男。医者にも理解されず、孤独と不安に苛まれる中、俺は「…

　大学で最近、やたらと纏わりついてくる男がいた。 　ひどく、煙たい男だった。 　褒めてくるのだ。頭の良さ、言葉選び、服のセンス。あらゆるものを、過剰なまでに。 　そして、必ず最…

魔法少女、御伽噺のアリスのように 幻想、旧くからの冒険譚のように 怪異、零落した伝説のように 紅月、まるで神の瞳のように 紅い視線は銃弾の如き冷たさで私達を射貫く …今宵も、血の…

あらすじ 　ある夜、肝試しという名目で友人の金村と綾城と車で山に入った火ノつるぎ。三人は白い化け物に遭遇し、綾城が取り憑かれてしまう。助けを求めに山小屋に向かったつるぎは再び白…

「旧世与町」では、人ではない「何か」を視る者が多いという── 第二部連載中、完結まで毎日更新。 （一章、落ちる男）世与（せよ）市に越してきた内気な女子高生、ハル。 彼女は高所…