「#和風」を含む小説

　平安の世、都には憎しみと欲望のままに人を喰らう鬼たちがはびこり、悪虐を尽くしておりました。 　けれど、そんな悍ましい鬼たちですら怯える、“異端の祓い屋”がいたのです。 その一…

高校生の有理沙（ありさ）と有毅（ゆうき）は双子の姉弟。 けれど有毅の姿は――有理沙にしか見えない。 放課後、有理沙は学校のボールを持ち去ったウサギを追いかけ、ウサギの巣穴に落ち…

一年で一番月の綺麗な夜。天帝主催の大月見へ参加するため、献上品の餅菓子を抱えうさぎ達は月光の橋を渡り月へと向っていた。そのうさぎの荷から溢れる『おこぼれ餅』を拾おうと外に出た青年…

　雪崩で外界が途絶えた山村に、古い“供物盤”が浮かび上がる。夜ごと枕元へ転がる役職札は、占い・霊能・護衛・共有、そして狼――ただし毎晩ランダム転移。昼は議論、朝は匿名投票、夜は札…

――呪いとは、心の奥で熟れてゆく果実のようなもの。 大正時代、良家に嫁いだ「奥方」は誰もが羨む美しい日々を生きていた。 しかし、ひとつの“香り”がその均衡を壊してゆく。 薄紅の…

【短編】です。 鬼の血を引く青年は、曇天の下を歩く。 その瞳に宿るのは怒りか、それとも祈りか。 二千四十年、腐敗した国家と、魔術に支配された社会の中で、 彼はただ、奪われた命の意…

【完結しました】 相手の心を読む天啓、『サトリ』。 その一族に生まれながら、禁忌の力『サトラレ』――心で願ったことを現実にしてしまう力を持ってしまった姫、くろゆり。 一族から…

とある世界の東洋に浮かぶ島。そこには、七柱の神がいた。神々は人の生きるこの島を天上から見守っていた。しかし、この島では人々の争いが長く続いていた。それに業を煮やした神の長である二…

代々家を守り外敵を呪い続ける存在、狗神。そんな狗神である俺と家のしきたりで嫁候補になってる大学生の三雲は大学終わりに友人達とカラオケに行こうと講義室のドアを開けた瞬間、異世界ハイ…

――ふわふわの尾に触れた夜、運命が動き出す。 現代日本で、 高龗神（たかおかみのかみ）、闇龗神（くらおかみのかみ）、 そして稲荷神を神棚に祀っていた女性――結音（ゆの）。 その…

　中世の日本とよく似た世界の物語。 　麻岐国の守護代・新柄家に仕える五百瀬藤吾は、新柄家の嫡男・新三郎に虐げられていた。 ある日、新柄家に仕える国衆・沖沼が謀反を起こし、当主・尚…

大学生・高原拓真は、ひょんなことから古びたリサイクルショップで黒い刀と出会う。その刀はただの模造刀ではなく、理知的な精霊《アーク》を宿した聖剣だった。魔力を秘める拓真と契約した聖…

「七つ国の国宝を揃えし者世界を手中に収めん」 数千年前の遥か昔、神話の時代から伝えられている伝承があった。 が、その伝承に頼らず、人が統べる【花蝶国】によって大陸は平和に統一され…

将軍家の末姫、一条折姫は日々のお勉強に嫌気が差していた。そんな折、式神のカタシロさんが身代わりになってくれると言う。折姫は授業を抜け出して使い魔の烏天狗『勘十郎』と共に、安土の城…

本編『転生陰陽師は男装少女！？～月影の少女と神々の呪い～』の外伝短編集。 本編未読でも楽しめるように配慮しています。 気に入ったら本編もぜひ読んでみてください！ もちろん、本編を…

谷野栞奈（やのかんな）は当年取って三十九歳。 夕暮れ時もいつものように一人で帰宅の途についていた。が、真っ黒なカラスと共に現れた謎の青年に告げられる。 「あんた、男の霊が憑いてる…

醜女と呼ばれ、妹の影に隠れて生きてきた岩の女神・イワナガヒメ。 父神から授けられた鏡に映ったのは、岩のように無骨な表情の自分だった。 失意のまま社に籠った彼女の前に現れたのは、太…

大学生の相模七緒（さがみなお）には最近お気に入りのカフェがある。神社の横にある陽だまりカフェはとても過ごしやすく料理やスイーツも美味しい。大学の講義帰りに偶にカフェに寄っていた七…

寺院で仏師を目指す坊主の伝助。そんな伝助の前に、小さな神様が現れる。

千年以上前の日本―― 地上と月と魔界の三界にまたがる「八露印（はろゐん）」と呼ばれる戦争が、いま始まろうとしていた。 15歳になったかぐや姫は、地上に迫る魔界の脅威と、かつての親…