「言えなかった 短編」を含む小説

もはや掌編と言えない短編小説3作目。 今回はシリアス多めです。大丈夫な方だけ読んでいただけると嬉しいです。 〈あらすじ〉 病院で長期間入院している主人公。変わらない日々を送って…

終わらない仕事に心を擦り減らしていた啓。 偶然出会ったパン屋の店主の温かさとカレーパンのスパイスが引き出す、忘れていた「感情」。

自殺寸前だった直也を止めたのは、死に方を教えてくる奇妙な青年・翔だった。 彼の提案した『他殺偽装の復讐計画』は狂気そのものなのに、屋上で過ごす八月の日々はなぜか穏やかで、楽しい…

彼がいなくなった冬。 衝動的に書いた返事を求めない六通の手紙。 初めて恋を知り、初めて痛みを知った少年が、雪の降る季節にひとり綴った想いと後悔。 友情と恋のあいだで揺れた日々…

過去は変えられない。 それでも、心に刺さった後悔の棘は、そっと抜いてあげることはできるのかもしれない──。 他人の“後悔”に触れると、その瞬間へ飛ばされてしまう少女・美生。 彼…

　聖(たから)はその日偶然テレビ局に訪れていた。そして、偶然、テロに巻き込まれて亡くなった弟レオンの最期を見届けた少女が起こした事件に巻き込まれる。 　彼らの平和は狂ってしまっ…

　良く言えば懐かしい、悪く言えば古臭いアーケードゲームが並んでいた。 　令和にしては、よくぞまあここまで集めたものだと思うようなラインナップである。 　ゲームセンター自体が姿を…

都会の夜を走る車内。流れていく光の奥で、言えなかったひと言だけが遅れて胸に触れる。 過ぎていく景色と、変わらない気持ち。 そのほんのわずかな隙間に、物語は静かに差し込んでいく。

　◯✖️町の閑静な立地にカフェがオープンした。目玉メニューはパンケーキ。そのパンケーキの食感がなんとも言えず、食べる者を虜にしていった。SNSにあげたパンケーキがバズり、来店者が…

三年間、ずっと好きだった。 卒業式の日、校門の前で離ればなれになる君と、僕。 言わなければ、もう一生言えない言葉がある。 「二年前の文化祭でピアノ弾いてただろ？」 僕の三年間は、…

アーカムとは、クトゥルー神話の創始者Ｈ・Ｐ・ラヴクラフトによる架空の小都市である。そして主人公は、蛮勇コナン・シリーズで知られるロバート・Ｅ・ハワードが創造した刑事スティーブ・ハ…

制服、四つ葉、そして「またね」の約束。川辺のベンチで出会ったふたりの少女は、名前を言わないまま、少しずつ心を通わせていく。持病を抱える少女と、言葉に不器用な少女。制服を交換し、写…

甘やかしたがりで甘えたがり。 似たもの同士の恋人の2人だけれど、 和樹には素直に言えない本音があった。

桐谷美波、28歳。三代続く葬儀社「桐谷葬祭」の娘として育った彼女には、誰にも言えない"特殊な能力"がある。 遺体に触れると、故人の「最後の想い」が視える。 それは超能力ではな…

高校二年生。来年はもう大学受験を控えている佐藤は悩みに悩んでいた。どこの大学に進むべきか、それとも大学進学意外の道へ行くべきか。まだ世間一般的に言えば子供である自分に、将来を左右…

若い頃から登山仲間だった医者3人。50代になった彼らが訪れたのは、世田谷の温泉施設だった。 「足腰だけは80まで登山ができる自信がある」 そう豪語していた若川を、俺と佐助が連れて…

「別れよう」 ——その一言で、高校生の悠真（ゆうま）の時間は止まった。 突然姿を消した幼なじみの咲（さく）。 彼女が抱えていたのは、誰にも言えなかった病――癌だった。 何もでき…

重度の相貌失認（顔を認識できない障害）を持つ高校生・榊原悠真（さかきばら ゆうま）は、他人の顔がまるで見分けられず、人間関係を築くことに疲れていた。 そんなある日、春の桜が咲く丘…

名門学園に通う令嬢リリアには、誰にも言えない秘密があった。 それは、あの完璧な生徒会長との“特別な約束”。 放課後だけ、ふたりの時間が静かに始まる——。

高校二年生の春、私は同じクラスの蒼太に恋をした。 でも、想いを伝える勇気が持てないまま、彼は転校していった。 それから十年。社会人になった私は、故郷の海辺の町に戻ってきた。 そこ…