「ファンタジーよりもファンタジーな短編」を含む小説

鏡郷市の駅裏に、時間の止まったような古書店「刻書堂」がある。 店主・御子柴篝（みこしば かがり）は、古書から街に刻まれた「過去の痕跡」を読み取る異能を持つ女性だ。 退屈な日常に焦…

７年ぶりに恋焦がれた相手とデートが決まった矢先、白木渉は異世界トラックにより、転移を果たす。 デートに行きたい渉は、不遜にも魔王を倒す条件を駄女神にたたきつけた。 「勝ったら還す…

世俗を離れ一人山に篭っていた画家の向日葵の元に、王様の少女がある奇妙な送り物を届ける。 王様曰く、それはどんな願いでも叶える願望機なのだという。 登場人物 向日葵　　　　　　…

自作物語「魔源郷」の外伝的短編４部作。「冬の薔薇」「青天の島」「金色の記憶」「砂の塔」の４つの物語です。記憶を失ったバンパイアの女性ウォッカの物語。「魔源郷」は、主人公フィンが魔…

なぜだろう。 満開の桜を見ても、夏の星空を見ても、心が満たされない。 大切な何かを失った感覚だけが、僕の心を苛む。 僕は毎晩、夢を見る。 赤い鳥居が連なる稲荷神社で、名も知らぬ…

正典「砂の書」を「弱者の戯言」と断じ、強さこそが唯一の真実であると説く、力に魅入られた密猟者たちの偽典。

ここは色とりどりの花が咲く野原。 今日も多くの花が咲き誇っている。 「私」は暗い花を咲かせる、目立たない植物。 音に敏感で、逃げられず、周りに理解もされない。 そんな…

その街に、淀みが現れた。 その淀みは静かに這いずり、人々すら飲み込むという。 けれど、そんな淀みを食らう魔女が居るのだとか。

どの話からでも読めるし、 どの話も読まなくてよい。 短編だし、と思ってジャンル別にしちゃったら、 どれが新しい作品なのかわかりづらくなっちゃった。

鍵とは概念的にも、そして物理的にも、人生における次のステップへの橋渡しなのだと感じることがあります。鍵の数だけ、この世界には物語があるのです。

2027年、東京。 政府公認の個人価値評価システム『HitoBank』が全国民に適用され、すべての人間の頭上に「市場価値」が数字で表示されるようになった。 価値が高ければ、投…

契約主である龍也に「触れるな」と命じられた使い魔、霞。 主の魔力がなければ生きていけない霞は、触れることをやめられなかった。 霞の恋は、二週間に一度だけ花を咲かせる。

美男と名高い放蕩王子ダネルの自信は銀髪の美しい姫フルダを前にして一夜にして崩れ去る。 しかしフルダはその生まれから不吉な姫と疎まれ、塔で孤独な日々を送っていた。 彼女の願いを叶え…

グルガ率いる冒険者パーティの一人ザントに追放宣言が下された。 自他ともに無能と認める彼への追放宣言は、本人を含めて全員が「仕方ない」と納得するものだった。 けれども、彼の追放がき…

人のいなかった頃から森に棲み、いつしか神の使いとされ社を与えられた狐。 いまや社は崩れ、人も訪れない。ある日、死に場所を求める男が迷い込む。 追い出すことも、永遠の夢に溺れさせる…

魔女に育てられた戦争孤児、オーヘン。 魔術と科学に天性の才を発揮した彼は、やがて著名な発明家へと成長する。彼の発明品たちは人々から争いを無くし、世界に平和をもたらした……。 そ…

ビッグフットは、姿かたちは人間と瓜二つのクリーチャー。そして政府直属の始末屋です。 大学生がバイト先のバッグヤードでビッグフットに遭遇して人生おわるはなし。ハッピーエンドです。

婚約破棄され、城を追われた令嬢アサギ。 彼女が辿り着いたのは、森の奥深くにひっそりと佇む古代遺跡だった。 そこには不思議な泉があり、その水で淹れた紅茶には特別な力があった。 —…

竜帝に現れた“番（つがい）”――それは、天が定めた愛であり、同時に呪いでもあった。 愛する婚約者を持ちながら、平民の娘と番を結ばされた若き竜帝・黎翔。 理性を奪う宿命に抗い、帝…

真夏の庭で一人、スイカ割りに興じる小学五年生のタケシ。 海に誘ってくれなかったクラスメイトの名前をスイカに書き込み、準備は万端。 目隠しはせず、祖父の家からパクってきた真剣を…