『緋き牙の書』(密猟教団 教典)
火之元 ノヒト
緋き牙の書〜鎖の章〜(序文)
(正典「獣の章」への反論)
かの書は言う。我らは『獣』である、と。
そして続ける。『一箇所に留まるな』『群れよ』『感謝せよ』と。
それは『獣』ではない。それは『家畜』の掟だ。
『翠点』という柵に繋がれ、『泥』という鞭に怯え、『水』という飼い葉に感謝する。
かの書は、我らを縛る『鎖』にすぎぬ。
我らは『家畜』ではない。
我らは『狩人』の子孫。その血に『緋き牙』を隠し持つ者たちである。
この書は『鎖』を断ち切るための書である。
『家畜』として泥に沈むか、『狩人』として泥の波を越えるか。
選ぶのはお前自身だ。
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