「#純文学」を含む小説

　高校の卒業を控える『湯川』の下に、大学から封筒が届いた。中には大学の合格通知書が入っていた。 　喜んでくれる彼の家族たち。しかし当の本人である『湯川』は、合格通知書をあまり喜…

第10回古賀コン応募作品。 テーマ:「ぼくにもできそう」 ひたむきに花を育てることの美しさと醜さ。

海辺の小さな喫茶店「夕暮れ」で、軽やかなジャズが流れる穏やかな午後。女主人トワコの店に、突然の喧騒が訪れる。二人の若いマリンパーク職員が、激しい取っ組み合いの末に明かす秘密――そ…

海外文学をこよなく愛する私が毎回1作ずつピックアップして紹介していきます。 特にどうということのない、趣味全開のお遊びみたいなシリーズです。 こちらカクヨムコンエントリー用の縮…

この夏でオトナになる。 そう豪語する友達のアリサを見ながら、季節の谷間のことを考える。 中途半端な自分が嫌になる。夏休みが楽しくない。 どうして自分はうまくできないんだろう。 …

「あなた」の目の前に、大きな大きなバーベルがある。 シャフトの両端には大きなプレートと小さなプレートがそれぞれ一つずつ。 シャフトの重さも合わせて５０キログラムの重さだ。 近くに…

何をしても満たされず、渇きにも似た衝動を抑えることが出来ない美桜。女友達と笑っている時も、彼氏と部屋でくつろいでいる時も、幸せだと感じることは出来なかった。 ──なにかが足りな…

エンタメと文学の二大潮流があるが、エンタメはひたすら売れることを目指す。対して純文学の場合は、あくまでアートなので、売れたら文学じゃないとまで言われることがある。それはどうしてな…

　風野カナタには好きな人がいた。 　入学式の日の校庭。満開の桜の木の下で、風に揺れる綺麗な長い黒髪をした花咲ハル。初めての一目惚れだった。 　たまに挨拶や談笑の輪に入っての会…

主人公が住むのは空が常に雲に覆われている街「天燕(あまつばめ)」 周囲から断絶されてこの街に住む主人公とその仲間たちは、先人が歩まなかった「外」への一歩を踏み出す。 毎週水曜日…

穏やかなたっくんと天然なみんちゃんの、ほのぼのほんわかな日常ラブコメです。 一話完結型で、隙間時間にサクッと読めるしようとなっております！ 投稿は不定期になりますので、良かっ…

ヒナタは、嫌なことがあると冷蔵庫に入って眠ってしまう。 かわいいのに、上手く生きられないかわいそうな子。 私はその寝顔を見るのが大好きだった。 この依存が、ふたりを少しずつ壊して…

「殿下は、自分が思うほど優秀なアイディアマンではありません」 王太子アレクシスは自らを「優秀なアイディアマン」だと信じて疑わなかった。 ──婚約者のエリザベートに、そう言い放た…

世界の端にある、名前のない喫茶店。 目を覚ました「僕」は、そこでコーヒーを淹れ、訪れる客に出す役目を与えられている。 質問はしない。ただ、淹れて、出す。 客たちは皆、どこか疲れて…

一発書きです。古賀コン10　応募作品。

目が覚めたとき、空は低かった。 そこに現れた白い服の女は、淡々と告げる。 「夢を聞いて、書く。死者の。」 死者は成仏する前に、一度だけ夢を見る。 その最後の夢を聞き取り、ノートに…

曰くその森は、夏の呪いであるらしい

テーマが死なので、残酷描写つけときます。

直樹の「絶望」と「再起」 仁の「喪失」と「赦し」 香織の「希望の眼差し」 響子の「迷い」と「祈り」 そして、すべてを繋ぐ「青陰」という静かな奇跡 高校時代、交差した四人の感情は…