空に陽が差すその日まで

Pナッツ

三年前の記憶

プロローグ

私は1人の何の変哲もない女子高生だ。


成績は中の中、運動や人と話すのは苦手な、俗に言う「陰キャ」だが、最低限話せる友達はいる。


顔も良くはないがそこまで悪くないという謎の自信だけはある。


そう、何もかも普通なのだ。


私の住むこの街以外は。


私達の住むこの街には光が差さない。


空は常に分厚い雲に覆われていて、街の人は皆それが普通だと話した。


この街で生まれた私も幼い頃は何の違和感も感じていなかった、が。


3年前のあの日、自分の中の全てがひっくり返された。

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