「がなくなった。」を含む小説

十六歳になったばかりの苺苺（メイメイ）は皇太子妃として、絶世の美青年と噂の皇太子がおさめる後宮に召集される。だが肝心の皇太子は病に臥せっており、後宮には不在。 そんな中、苺苺は真…

斎藤潤二（さいとうじゅんじ）は、愛しい妻・内山なごみを結婚4年目にして失った。 それは、原因不明の死であった。警察も当てにはならず、どうしようもなくなった潤二は、昔趣味でやってい…

とある電機メーカー営業職として働く、社会人一年目の仁方由介（にがたゆうすけ）。ある日いつものように仕事を終え帰宅すると、「死刑執行のお知らせ」と大書された封筒が届いていた。くだら…

深夜も深夜、家屋の明かりも暗がりにぽつりぽつりとさみしくなった午前2時。這い寄る黒に溶けかけの、哀れな奴らが徘徊する時間だ。 あの時出会った若い女の子は、私に「ハル」と名乗った…

冷蔵庫を開けると私の大好きなおやつがなくなっている。 まただ。やられた。 「私のおやつ食べたでしょ！」 私の家族は本当に皆身勝手だ。

　日本はもはや人間の住む場所ではなくなっていた。 　未知のウイルスが世界を席巻し、人類の90%以上がウォーキングデッドと化していた。理性や感情を失い、ただ本能のままにうろつき、…

この世界から色味がなくなってきた。それは花や景色の色がなくなったのではなく、自分が物事を楽しむことができず、彩りのない日常を送っているからだ。灰色に近づいているこの世界でとある出…

小学三年生の桜は両親から与えられた各部屋の掃除や食器洗い等の仕事を毎日こなしているが、両親は桜を褒めるどころか、嫌悪しており、現在では桜に話掛ける事もなければ、桜の声を無視をする…

手紙って温かくってくすぐったいのは何故なんだろう。文字で話す時と口頭で話す時ってまるで変わってしまうのはどうしてなのか。手紙だからこそ伝えられること、口だからこそ言えることって違…

ーーこれは『時を超えて』の、その後の物語。 【時を超えて】 高２の新学期初日 キム・アミは学年で1番の人気を誇るバスケ部のエース、ソン・ユンに自分のお気に入りの場所に連れて行…

「我々のお願いは一つ、『カネを返せ』それだけです」、 　日本から追いかけてきたヤクザの一団はそう言った。 　場所は火星、とある巨大クレーターの上空。 　これから俺は優勝賞金を目…

近い未来、人類は異星生命体「ネクサス」の脅威に脅かされていた。 最終防衛ラインである「機動戦術特化少女部隊（通称：レリックズ）」が出撃するも全滅。 人類は敗北した。 しかし、ユ…

隣の部屋の騒音が、ある日を境にぴたりと止んだ。 「静かになってよかったですね」 そう言う大家の言葉が、なぜか妙に耳に残る。 うるさかった音がなくなっただけのはずなのに、 胸の奥…

なすが儘に見つめている。 軽やかな指の動きに。 こ、これ以上は。 僕が。 僕で。 なくなってしまう。 出会った頃の。 面影も無い。 貴方の想いのまま。 変わってしまうので…

毎年ひとり、世界のどこかで「顔」が消える。 その不条理な現象は、ある日、人気女優・神谷美雨を襲った。 目も鼻も口もなくなった顔。 人々の視線は憧れから侮蔑へと変わり、彼女の居場…

「ふっ、ふっ、ふっ」 　走り込みの最中ふと、昔誰かに『ストイックなやつ』と言われた事を思い出す。 　小中のミニバスでは自主練を誰よりも長くやってた。親に無理言ってゴールを置い…

物資がなくなってきたとある宇宙では、別次元に行く方法で物資を集めようとした。 けれどもその世界に適合力が高い人間じゃないとその世界に行けない。 だからその世界を再現したvrゲーム…

雨宮朱雨(しゅう) 雨宮吏滝(りる) 紫陽花と言えば何色を思い浮かべますか。 青やピンク、緑、白が有名ですよね。 日本では青や青紫が多いと思います。紫陽花は土壌のph値によっ…

大戦により危機に瀕した人類は戦争を抑止すべく、 世界の眼という監視装置を用いて神と天啓というシステムを作り 意図的に文明と人口を抑えていた。 その内の一つの村で人口の削減が必要…

「家がなくなった！」 俺は恐ろしいほどの不幸体質だ。 それは極まり続け、ついに家が燃えて着の身着のままとなった。 そんな俺の職業はというと、妖怪を専門とした祓い屋。 妖怪に対…