カドカワBOOKS×カクヨム“日帰りファンタジー”短編コンテスト

終了

応募受付期間: 2017年9月1日(金) 00:00 〜 2017年10月1日(日) 23:59

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カドカワBOOKS×カクヨム“日帰りファンタジー”短編コンテスト

受賞作が決定しました

 カドカワBOOKS×カクヨム“日帰りファンタジー”短編コンテストは687作品のご応募をいただき、 選考の結果、157作品が中間選考に進みました。

 最終選考対象作品は、株式会社KADOKAWA カドカワBOOKS編集部が選考いたしました。

総評

 カドカワBOOKS×カクヨム“日帰りファンタジー”コンテスト、たくさんのご応募誠にありがとうございます。予想をはるかに超える作品数に、嬉しい悲鳴をあげながら選考を進めました。

 おそらくは、我々が参考作品として挙げさせていただいた作品を読んでいただいて、そこから2歩も3歩も捻ろうとしたもの、レギュレーションのゆるさを利用して、思い切りお好きなジャンルで”日帰り”したもの、WEB、カクヨムという場を活かした一般の短編公募ではあり得ないようなもの、どれも楽しく拝読しました。

 先に発表しました中間選考では、100を超えるタイトルを挙げさせていただきましたが、掛け値なしに、こんなにも面白く、アイディアの注ぎ込まれた作品が沢山応募頂けたのだ!という我々の驚きをそのまま反映した結果になっています。

 本コンテストは、ただちに書籍化という形ではありませんでしたが、審査していく中でカクヨムで活動されている皆様の力量を実感できたこと、またこのジャンルに対しての読者のアツい反応も確認できたことをもって、今後の本作りやカクヨム、ひいてはWEB小説の盛り上げに活かしていきたいと考えます。

 最優秀作品以外で、審査した編集部員の心を動かした作品について、「編集部員のお気に入り」として講評を付しました。そちらも含めて、書き手、読み手の皆様が今後も「日帰りファンタジー」の読み書きを楽しむことになれば大変幸いです。

 改めて参加してくださった皆々様方に、御礼申し上げます。

カドカワBOOKS

最優秀賞

緑ゆたかな夏の異世界で、ドラゴン狩りを楽しみましょう!

新宿発 日帰りドラゴン狩りバスツアー

著者=鋼野タケシ

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講評

 審査を終えまして、「日帰りファンタジー」というテーマは、書き出しやすさの一方で、一定のテクニックや構想がなければ、読み手の興味を維持し続けるのが難しいテーマだったのかなと思っています。

 現実世界と、ファンタジー世界の間で人や物がやりとりされれば、自然予想外のギャップが生まれて物語が始まる……まではいいのですが、そのまま一発ネタで終えるには5千から2万字というのは長い規定文字数です。

 そんな中、『日帰りドラゴン狩りバスツアー』は真っ向勝負で読者を楽しませることに挑み、それに成功していると感じました。

「日帰り」という語感からの自然な連想でしょうか、異世界への旅行という、複数の作品がチャレンジしたテーマですが、ツアーコンダクターのエルフのアナウンスや、各エピソードのタイトルになっているツアーのプログラムもしっかり作り込まれている一方、それは軽く流しつつ、第一エピソードからすぐに訳ありの主人公の謎へと読者を誘っていきます。

 ラストでは彼の意外な過去と活躍が待ち受けているのですが、そこへ向けて、出し惜しみなく描写を積み上げているため、この文字数の中でしっかりクライマックスを盛り上げきっています。

 切り口は唯一無二でもすぐに息切れしてしまったり、あるいはアイディアに目移りして、お話としての着地点が定まらなかったりと各作品が苦戦する中、主人公のかっこよさをきっちり描いたまっすぐな作品ということで、最優秀に相応しい作品としました。

編集部員のお気に入り

  •  抜群のキャラ立ちとノリの良さで、ぐいぐいと物語に引き込まれたパワフルな作品。

     平凡なサラリーマンが、ブラック企業なヴァルハラに招かれて奔走する話になるかと思いきや、途中から様相が一変。社畜ネタと北欧神話ネタの組み合わせが、これほど恐ろしいジャパニーズビジネスマンを生み出すとは……! 淡々とした日常シーンと、講談のような語り口で盛り上げられるクライマックスのギャップは、主人公の持つ温和な企業戦士と"社鬼畜"の二面性そのもの。ダメ上司な幼女神フレイヤさまと、主人公との攻防に手に汗握りました。

     オチであるラグナロクのところまで、アイディアを貫き通し、しっかり短編としての読み応えを出したところも秀逸です。

    (編集O)

  •  異世界の牛丼屋で(実に日常的に)バイトをするだけの、冒険も波乱もない小さなお話ではあるのですが、それこそがまさに「日常」と「非日常」の融合! とても楽しく読ませていただきました。

    「物事を深く考えない」という主人公のキャラクターが、実に注意深く描き出されており、読者のツッコミを誘いつつ、最終話の"異世界と行き来できるのは「どうして異世界に行き来できるんだろう」と考えないやつだけ"というオチに繋がっているところも小技が効いていました。また主人公の等身大の人柄の良さが、結果的に店の発展に繋がっているところも気持ちが良かったです。彼のバイトする牛丼屋で、ドワーフやエルフ達と肩を並べて牛丼をかっ込んでみたいですね。

    (編集A)

  •  虚言癖のある女の子・アーニャがある日突然失踪、友達未満知り合い以上だった「私」のもとへ毎日異世界ファンタジーライフを語るLINEが送られてきます。イケメンに囲まれ設定矛盾だらけの楽しすぎる生活の様子は、どう見ても嘘にしか思えませんが、写真はどう見ても本物。

    「私」とのLINEに飽きたアーニャが全世界にそれを公開すると、面白いネタを見つけたとばかりにネット民が信者とアンチに分かれて大戦争を始め……。

     アーニャを巡る騒動のテンポのよさ、現代らしいあるあるを押さえつつ、時にばかばかしく、時にブラックに、読者の想像を一歩二歩と超えていくアイディアの数々がとっても楽しい作品でした。

     しかし、「私」が小説家志望『だった』ことが明かされる辺りから、そんなドタバタ劇とは別のお話も伏流していることが分かります。創作をしたり、フィクションを楽しむことに拘りのある人ならば、この二人の関係に、きっと何かを見いだすでしょう。この文章を「カクヨム」という場所で読んでいるあなたならきっと……。

    (編集K)

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