概要
ただ、返礼はしよう。
小さな祠に棲むものと童の話。
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- ★★★ Excellent!!!『祠の主』と『少年』と。その奇妙な関係性の行きつく先は?
不思議なあたたかみの感じられる、とても味のある幻想小説です。
「祠」の中で生活をしている「ある存在」の視点で物語が進んでいく。その存在はどうやら「化け物」のような力があるらしい。
ある日、そんな祠のもとへ一人の童が訪ねてくる。彼が発する言葉の意味は理解できないが、何やら真剣な様子だけは伝わる。そして、童はその日から毎日毎日訪れるように。
言葉を交わすことはない。でも、童を見る「祠の主」の目線は柔らかく、保護者のようにあたたかく見守るようにもなっていく。
童が何者で、何を必死に願っているかはわからない。けれど、彼のリアクションから下界では何が起こり、どんな境遇にあるかは漠然と…続きを読む