返礼の祠への応援コメント
@ninomaehajimeさま
こんにちは。
祠に潜むものを知らぬままひたすら祈る人とそれをただ見ているだけの存在という構図。人間である以上、この二者の関係を実際に見ることはありませんが、こうあってほしいという形だと思います。祈るからには、何でもいいから対象が欲しい。言葉が分からなくても、何かをしてくれなくてもいい。細い希望をつなぎ留め、万が一のことがあったときには責めることのできる相手が欲しい。
見守るだけだった潜むものが、返礼をしてくれたのは意外なことでした。助けられた青年はおそらくそれが返礼だとは気づいていなくて、返礼したほうもそれはどうでもよい。この交流とも言えない一方通行の気持ちの投げかけが、どこかで相手の反応を引き起こすことになるというのが、とても面白かったです。
この場をお借りしまして……
拙作『茶房カフカ』へ素敵なレビューコメントをお寄せいただき、どうもありがとうございました。一話一話じっくり読んでいただけたうえに、コメントまで頂けること、とても嬉しく存じます。
作者からの返信
ご感想ありがとうございます、返信遅れがちでごめんなさい。
決定的にすれ違う存在なので、いずれ破綻は避けられないけれど、彼らは彼らなりの理屈で相手を重んじる瞬間があれば良い。そういったテーマで書いたお話です。
例え関係が終わってしまっても、そういった気持ちが通じた時間があったはずなので。
こちらこそ素敵なお話を読ませて頂きありがとうございます。
ポリアモリーという言葉にはほとんど馴染みがありませんでしたが、とても難しいテーマだと感じました。こういった複雑な心の機微を丁寧に描かれたことに脱帽します。
いつも拙作のコメントを頂き、あまり自分自身の言葉で交流できる性格ではないため、こういった形でもお礼をできればと思いました。
重ね重ね感謝申し上げます。
返礼の祠への応援コメント
読み入ってしまうような展開で面白かったです。
作者からの返信
ご感想ありがとうございます。
人ではないものが自分なりの理屈で誰かと接する話を書くのが好きです。結局は破綻するにしても……。
返礼の祠への応援コメント
童との出会いによって感情が少しずつ色づいていく様が伝わってきました。
人を知る、人の心を知るということは、感情が無く言葉が理解できないものにとっては本当に難しい事でしょう。
でも少しずつ感情が色づいたが為に、童とのお別れはとても辛いものになってしまったなんて、本当に悲しいですね。
作者からの返信
ご感想ありがとうございます。
こういった在り方から異なる者たちの交わりは切ないですが、その中にある一瞬の暖かみが好きです。
言葉を交わさなくとも、その時だけは通じ合えたはずなので。
返礼の祠への応援コメント
すごく美しいお話で、心にじわりと余韻が残りました。
言葉も考え方も何もかも違うけど、確かに心が通じてた時間があったんだなって思うと……「さようなら」が切ないですね。
作者からの返信
ご感想ありがとうございます。
本来は交わることのない者たちの心の交流を切り取りたくて書いたお話です。
いずれ破綻を迎えるとしても、その瞬間だけはほのかな温もりを持って心に残るだろうと思います。
編集済
返礼の祠への応援コメント
こんばんは。お邪魔しております。
描かれた情景が目の前に広がる表現が素敵です。
違う理に生きる者同士ならではの交流、結末。祠の中で聞き覚えた響きが「さようなら」だったのが、少し切ないです……たとえ、意味は分からなかったとしても……。
いつも美しいお話を読ませてくださって、ありがとうございます。
作者からの返信
遠部右喬様、ご感想ありがとうございます。
自分が口下手だからでしょうか、言葉を交えない交流に惹かれてしまいます。いずれ破綻を迎えるとしても、心が通ったわずかな瞬間を思い描きました。
こちらこそ遠部様の美しい世界をいつも堪能させて頂いており、大いに創作意欲を刺激されております。ありがとうございます。
返礼の祠への応援コメント
素敵な話でした。
「化け物」ならではの浮世離れした感覚で、童のことを保護者のように見守る感じ。
ラストで「返礼」って形で助けてあげるところなども、「本当は少年に愛着が湧いてたんだろう」ってのが窺えていいですね。
でも化け物だからそういう理由でもないと助けられないっていう、ちょっと素直じゃないところが見えてくるのが微笑ましくもあって良かったです。
作者からの返信
いつもご感想ありがとうございます。
礼を返したくても、そのやり方がわからない。自分なりに親しみを感じていても相手に伝え切れていない。
それが「化け物」として表れた形です。人と人とのやり取りも難しいものですから、人外となると尚更ですね。
返礼の祠への応援コメント
拝読しました。
祠から見える四季の移り変わりの描写が、本当に素敵です。
童の必死の祈りは通じず、成長した後、祠の目の前でのピンチを返礼として助けるという劇的な展開には、何とも言えない気持ちになりました。人と怪異はどうしたって食い違いますが、童としては幼いころの祈りに応えてほしかったでしょうに。
これが童との本当の別れなのでしょうね。
人と怪異のすばらしいお話を堪能いたしました。
作者からの返信
ご感想ありがとうございます。
他者とのすれ違いには昔からよく悩んでいました。そこから生まれた祠の怪異だと思います。
認識が食い違えば、いずれ破綻するのは必定でした。それでも少しだけ通じ合えた瞬間はあったのだと思います。
目を通してくださり感謝します。