概要
タンチョウを探すため、オーロラを見るため。あるいは、死ぬために。
【2025/4/18 SF日間18位!】
【2025/4/19 SF週間53位!】
どうもありがとうございます!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!淡い日に僕らは揺れた
雪のように、静かで、雪のように暖かい……なんて言うとおかしいかもしれませんですがね。
優しくて暖かい物語でございました。
今から十年後の日本、どうやら、氷河期がやてきたみたいですな。
そういえば、氷河期はもう、いつきてもおかしくないと聞きました。
外の世界は太陽は登らず、鳥も獣も絶滅し、
今や数千人しか残っていないものが熱海のシェルターに身を寄せ合っている。
どこまでも続いている空は分厚い壁に覆われ、小さく区切られた世界が人間界の全てになってしまった。
そんな、行き詰まった世界の中で、
教師の主人公と、小学校を卒業する西堀ハルヒが望んだものとは……。
大変読みやすく、世界に没入…続きを読む - ★★★ Excellent!!!幸せは自己実現の中にしかないのだ
心に響く良作でした。普段、エッチなラブコメなんて書いてる自分が恥ずかしくなりました。
主人公は、氷河期の到来で研究対象であるタンチョウを失い、シェルター内で、小学校教諭をしています。その最後の生徒が恩師の娘。踊りが大好きなネイティブダンサーです。
そしてその卒業の日、これで主人公は失職。研究対象もない。人生にピリオドを打つために極寒のシェルター外に一人出ていきます。そしてそこで出会ったのは?
小さな命を守るために必死になり、そして力尽きかけたとき、小さな奇跡が訪れます。
人間の幸せとは自己実現の中にしかないのだということを改めて認識させられた作品でした。
この作品は、SF的…続きを読む - ★★★ Excellent!!!氷河期……本当に勘弁してほしいです……。
氷河期が到来した近未来の日本。
熱海シェルターにて、かつては北海道大学でタンチョウを研究していた「私」、今では小学生を相手に教師をしている。
が、最後の生徒・西堀ハルヒもついに卒業する。
彼女が卒業してしまうと、無職となる。
生物の研究者を雇い続けるほどの余力は、氷河期に文明を壊された世界には無いようだ。
「私」はハルヒの卒業後、ある行為を果たそうと決めていたのだった……。
氷河期が襲う世界、どことなく漂う絶望的な空気感が素晴らしいと思いました。
もはや本物の太陽が昇ることのない天蓋、かつては熱海駅であったトロッコ駅、配給制のチョコレート……未来を描きつつも、本当に起こり得るような…続きを読む