孤独な少女が結ぶ縁は

「結びの力」を持つ真桜。
母から引き離され、白月家の家族から霊力と手柄を搾取され続ける真桜は、「禍ツ神」の祠の結界を張り、掃除していた。
そんなある日、妖怪を家族の暴行から庇った真桜は、その時に祠を壊してしまう。

そこから現れたのは、まだ子どもに見える美しい神だった。
神の名前は暁翔。夜明けを体現したような彼は、祠の中で真桜をずっと見ていた。

真桜の頼みを聞いて静かにしていた暁翔だが、とうとう真桜の待遇を見かねて行動する。

「俺と契りを交わし、花縁(はなよめ)となるのだ」

白月家から真桜を連れ出した暁翔は、幽世の天渓谷へ。
美しい和風世界の描写と、真桜を想う暁翔。孤独だった真桜の心がほぐされていく。
真桜が持つ「結びの力」は、この物語で、果たしてどんな役目を担うのか。

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