【あとがき】

【2つのあとがき⭐️そしてご報告⭐️】

【魔法のiらんどにて、初完結時のあとがき⭐️】


 今宵は瞳をとじてⅣをご愛読頂き、ありがとうございました。


 Ⅳではついに、物語の始まるきっかけになった、軸の過去が明らかになりました。

 一人の尊い命が失われ、それをきっかけに、揺れ動く人間を描きました。

 藍を思い、心身を壊し、堕落していく栗原。そして、彼を支える三人の友人の運命も、変わっていき、彼らは手を汚すことになった。

 一人の命が途絶えたことをきっかけに、たくさんの人を巻き込み、歯車が狂っていく。命の重さゆえです。さらに、皐月の件でも同様です。皐月を失い、純は変わった。そしてルビーにも、新たな決断を下させた。

 Ⅳでは、命の重さを表現したつもりです。



 物事には全て、理由がある、ということも伝えたかった。

 柳が純を、丸島が聖を、攻撃する場面、上柳が、手を切る場面。その三つの場面を、過去の話の中では、柳、丸島、上柳の目線で書いた。

 彼らは加害者。だが、彼らも心を痛め、苦しんでいる。

 起こる全てのことには、理由がある。それを、考えてもらいたいと思い、このような形にしました。



 人によって、いろいろな経験をし、私たちは汚れ、心を壊していく、どんなことを経験してきたかによって、人の考えや思考も変わってくる。だから、キャラ一人一人の叫びも、聞いてほしい。それは、人を理解する力へと、変わると思うから。

 美雪や、雪哉の母親など、キャラたち目線の場面が、ちょこちょこ本文に登場していますので、是非、キャラ一人一人の心にも、注目してみて下さい。



 命の大切さ、壊れていく人間の心、物事の理由、絆、など、さまざまなことを、盛り込んだつもりです。

 読者の皆様、ありがとうございます。



 数少ないファンの皆様へ、コヨヒトを好きと言って下さる方がいることを、とても嬉しく思います。

 ストーリーに詰め込んだ、大切なたくさんの思いを、しっかりと拾ってくれたのかと思うと、本当に本当に、嬉しく思います。いつも、ありがとうございます。



 Ⅴはついに、ストーリー完結予定です。彼らの物語を、最後まで見守って頂けたら、とても嬉しく思います。ありがとうございました。


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【カクヨム移行後のあとがき⭐️】

 

 今宵は瞳をとじて Ⅳを御愛読頂き、ありがとうございました! 2014/3/1、魔法のiらんどにて公開させて頂いた物語を、カクヨムにて公開させて頂きました。


 Ⅳ、いかがでしたでしょうか? Ⅳは全てが繋がり、全てが明かされた、物語のキーとなる巻です。


 Ⅳはiらんど時代のあとがきにもあったように、“命の大切さ”のお話です。


 10年前に書いた物語ですが、何を深く思いながら執筆していたのか、今でもよく覚えている箇所があります。


 【Episode19・奈落の底で 3/4】・このエピソードの美術館のシーン、栗原と別れた後、丸島、上柳、柳の三人で、藍へと想いを馳せているあたり、執筆していた時のことをとてもよく覚えています。【この手に触れて、温かさを感じて……──綺麗に笑っていた人が、嬉しそうに笑った人が、明日、いなくなるなど、誰が想像したものか? ─―……】 脳では理解しているのに、〝俺らが助ける程身近だった奴が、なぜ?〟と、疑問が拭えず〝知っていた奴がいなくなるのは、悲しいものだ〟と──


  年齢に関わりなく、何の前触れもなくお別れをしてしまう時、ありますよね。 事故であったり、血栓による脳梗塞などだと、前触れがなかったり、前触れに気が付きもしないことがあります。 年齢も関係ないです。


 〝失うかもしれない覚悟が出来ていない〟〝その覚悟が必要であった事にさえ、気が付いてはいなかった〟──悲しみ、動揺、落胆、空虚感、理解が追い付かずに、心も思考も置き去りにされる。 作中の栗原、丸島、上柳、柳も同様です。 “若く病気もなく、健康であった藍のことを失うことになるなど、思ってもみなかった”。


 〝失うかもしれない〟など、思いもよらないのに、私たちに生ある限り、本当のところ、それは切り離せはしない身近なものです。


 ──【Episode19・奈落の底で 3/4】・このようなことを考えながら執筆していましたね。 今でも覚えています。




 ──それから【Episode20・瑠璃と栗原】・このエピソードも、書いていた時のことをよく覚えています。


 不思議ですよね。 人って“自分の心とよく似た何か”を見つけると、それに心地よさを覚えるんです。 そしてそれが、美しいものだとは限らない。 荒み、絶望と憎しみを知ってしまった、傷だらけの心に嵌まるものは、“絶望を表す何か”であったりします。 作中ではそれが、“世にも恐ろしい赤い天使の絵”です。


 〝この心、絵にして見せることが出来たのなら、自分がどれだけ荒んだ人間であるのかを、理解してもらえるのだろうか?〟──理解されない苦しみを持つ者は、そう考える。


 ──そして、嘆き、泣き叫ぶ段階を越え、自分自身のことを“俺はもう壊れている”と、そう認識した人間は、平然と、冷めた目をしながら言う。──『俺の心、腐ってるだろ?』──その言葉の温度感が、話した相手の見ている世界の基準と異なることすら、上手く理解していないまま──。


 あまりに自分の感覚とギャップがあった時、こう感じる人もいる。 〝この人、何を言ってるの? こっちまで不快なんだけど……〟と。 そう思われても、仕方がないのかもしれない。 けれど瑠璃は違った。 自分の感じている世界とはギャップがあるけれど、平然とそう言うウルフを見て、堪えきれなくなり、思わず泣いた。 〝平然と自分自身のことをそう言うようになるまでに、あなたは心を壊している〟と、それを感じてそれを理解したから。


 このシリーズには心の痛みや歪みを抱えた登場人物がたくさん出てくるのですが、瑠璃だけは“自分に対する悩みはない”、とも言えるような心身の健康なキャラなんですよね。 暴走族の世界も裏の世界も、堕ちた世界を知る人の事も、何も知らない状態で始まって、そんな世界や人の心の歪みを徐々に知っていく・と言う、“何も知らない人目線”から始まるんです。 ──そうして、全てを仕組んだ黒幕であったウルフの真実へと辿り着き、その心に触れた時、堪えきれなくなり泣く。


 そういう娘だから、何も知らなかったけれど、瑠璃が主人公なんでしょうね。 瑠璃は作中の登場人物たち、皆の理解者なんです。


 ──【Episode20・瑠璃と栗原】・このようなことを考えて執筆しておりました。




 また長くなりましたが、もう1つ、“当たり前”なお話を致します。


 当たり前のことをお話しますが、“命は尊い”です。 例えどんな苦しみがあろうと、“命は尊い”です。 “これは本当に”、作者、何かと毎回そればかりお話しています。 私の根底にあり、生ある全ての者の根底にある使命が“生きること”であるからです。ですので何かと、私は毎回この話に戻ってきます。


 Ⅰ のあとがきでさえも『生きて下さい』って書いてあります。 Ⅰ の時点ではおそらく読者様は〝そういうお話だったの?〟〝え? それを思いながら執筆していた作品なんですか?〟と、思われたと思います。 〝Yesです。いつだってそれを思いながら執筆しています〟。


〝いつでも生き抜き、死ぬことだけは絶対にしない。その境界線だけは越えない。辛くても〟と、いつも頭でそれを考えながら過ごしておりました。 そして全ての人に、“それを伝えたい”と、毎回思っていましたし、今でもそう思っています。


 魔が差しても〝絶対に越えてはいけない境界線がある〟。 いや、〝魔だけは差してはいけない〟と、いったところでしょうか?


 【魔が差す】悪魔が心に入りこんだように、一瞬判断や行動を誤る。 出来心を起こす。


↑辞書にこのように書いてあります。

 そう“悪魔が入り込んだように”だなんて、大真面目に辞書に書いてあるんです。


 魔が差しそうになった時、大切なことは、“踏み止まり善悪の判断を付けること”や、〝これは絶対に越えてはいけない境界線だから!!〞と、どんなに魔が差しそうになったとしても、悪い考えへと流されないだと思います。 これ本当に、“本当にそうなんだ”って思ってます。


 人間どん底になり追い詰められた時、 自分を踏み止まりさせ救うのは、“こういう意志の強さ”だと思います。 意志が差してくる魔の強さに負けてしまうと、本っ当に悪魔に思考を乗っ取られたように、取り返しのつかない過ちを犯しかねないのでね。 “取り返しのつかない過ち”・“他殺や自殺”ですね。


 また当たり前のことを言いますが、自分のことも、他人のことも、殺してはいけません。 当たり前のことだけれど、世界には、魔が差してしまう人もいるのが現実です。 そして時々、“自殺なら良い”と、勘違いをしている人がいます。“魔”に負けてしまうのでしょうね。悲しいことです。


 見たことがありますか? 自ら命を絶った人の、その後の姿を。死んで楽になれたなどと、到底思えはしない姿です。そこから感じるものも、絶望感や苦しみのみ。 そして、視ている世界の色が、ワントーン下がったような感覚を伝えてくる。 “同じ筈なのに見ている世界が違う”という、確かな感覚、そこに付きまとう耐え難い絶望感。 “堕ちた感覚”、“堕ちた世界”の感覚を響かせてくる。 どう感じても、どう考えても、あれは楽になどなれていません。寧ろその逆です。 感じる人に“自分は鬱病なのかもしれない”と、そう思わせるような耐え難い絶望感です。 そして、本当の鬱病なのか、違う方なのか、自分で区別がつく人は極僅かなので、感じる人のほとんどが、“自分の苦痛だと思い込み、散々に苦しむ事になる”。 そう、感じる人からしても、自殺しないでくれると大変有り難い。


 不思議な人だと思われてしまうのは嫌なので、本当はあまり、このようなお話はしたくなかったのですが、いつかこのお話が必要な人が訪れるかもしれませんので、書かせて頂きました。 もしも上記のお話を全ての人が理解していたのなら、おそらく自殺はかなり減ると思いますので。是非、参考にして頂けたらと思います。信じて損はさせません。 変な人って思わないで頂けたら嬉しいです。


 けれどまぁ、もしも変な人と思われた場合でも、=“病んでる人”、という解釈になるのだと思いますので、その場合は、“病んでた人の書いた小説”だと思い、参考にして頂けたと思います。 それもそれで構いません。




 “たとえ辛くても辛くても辛くても、差しそうになりはぐる魔を追い払い、いつか心身の平穏を勝ち取っていく”・“多くの人々がそうなっていけること”、切にそれを思っております。 ついつい、このようなお話が長くなってしまう。 そして何を隠そう、“私の小説を好きだ”と言って下さる読者様には、特に〝幸せになってもらいたい🍀〞ので、万一の時の為に、このようなお話を残しておきたいと思うのです。


 私は殴り合いの喧嘩や、Ⅳ 以降では銃撃戦なども出てくるような、ピカレスクロマンばかりを書いておりますが、当然、伝えたいことは“殴り合いしましょう”とか“傷付けあいましょう”という事ではないです⭐️ 寧ろ、そういう作品の中でだからこそ、“だから命は大切なんだ”って、そういう想いを書き続けております。それから、“傷ついた心を置き去りにしない物語”を書き続けております⭐️


 どうか、必要な人へと、この物語や、このあとがきが届くことを祈ります🕊️

 

 では、長くなりましたが、あとがきでした! 今宵は瞳をとじて Ⅳ を御愛読頂き、ありがとうございました!!


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【⭐️新作小説情報⭐️】

 本日、うちのシリーズの恋愛問題児を主人公とした、独立した新作小説を発表致しました!

 恋愛なぁなぁ勘違いさせがち男・〝聖が主人公〞です!🎉

 そう物語の流れに乗ったのならば、時にキャラクターは作者にさえも操縦不能。 “キャラクターというモノは、勝手に動き出し、なるようになっていく”のです。 この小説は、“作者を困らせた恋愛ルート回避上手キャラ・聖”の、良い恋人を探す為に執筆している物語です❇️

 ※“あくまでも独立した新作小説”なので、“今宵は瞳ととじて”をお読み頂いていない方にも、お読み頂いている方にも、どちらの方にも楽しめる内容となっておりますよ🙌

 けれど強いて言うのならば、時系列が今宵は瞳をとじての舞台から約5年後ですので、“今宵は瞳をとじて Ⅳ”の時点では登場していないキャラも、ちらほらと出てきます。 今宵は瞳をとじての完結編あたりで臭わしていた、聖の恋愛事情などのお話ですね。 “読む、読まない、読むタイミング⭐️”はお任せ致します❇️ ↓↓こちらが新作です⭐️

【勘違いさせ男は元暴走族 】https://kakuyomu.jp/works/16818093090649048194

★+☆+★+☆+★+☆+★+☆+★+☆+★+☆+★+☆


 この作品を『イイネ!』と思われましたら、是非  〝やレビュー、ハート〟もお願い致します!!

 評価頂けると、作者の活力・創作意欲・校正作業意欲に繋がります!!🙌🌟


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『今宵は瞳をとじて Ⅴ』はこちら

https://kakuyomu.jp/works/16818093085687667665/episodes/16818093085687667763

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 では、ありがとうございました!🍓

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