概要
治承四年夏、笹竜胆(ささりんどう)咲く頃に挙兵した頼朝は、政子と共に、平家との戦いを挑む。やがて笹竜胆咲く地に、おのれの国を作るために。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!音に聞く切れ者夫婦の生き様たるや。
『諸説あり』。
その但し書きを見て、もやもやした思いを抱えたことはないだろうか。
そう書かねば鵜呑みにしてしまう者があると知りつつ、正しきことを漏れなく伝える手段などないのは当然ではないか、と歯痒く思った経験はないだろうか。
本作はタイトルの通り、源頼朝の挙兵を中心に据え、彼を取り巻く人々の動きをも描いた群像劇だ。
登場人物の立ち振る舞いや台詞、随所から薫り立つ個性はどれも心惹かれるものばかりで、労せずとも立体的な人物像が浮かび上がってくる。
また、学校で習うぶつ切りの出来事を、深い考察ベースの持論で補完しつつ、繋げ、一編の物語に織り上げてしまうさまは、天晴れというほかない。
それは偏に…続きを読む - ★★★ Excellent!!!頼朝と政子の「東国武士の都」鎌倉づくり、はじめて物語
源義朝が平治の乱で敗れ、伊豆国へ配流され流人となった源頼朝(通称・佐殿)。
佐殿は、伊豆で読経三昧で明け暮れる日々。
しかし彼には野望があった。家臣もいないのに「東国に都を造る」という夢。
そんな佐殿、伊豆の小豪族・北条時政の娘、政子とひょんなことで知り合う。
「佐殿…」「政子!」
政子は、源氏の御曹司・佐殿にぞっこん惚れる!
人のいい北条時政は、佐殿の夢「東国に都を造る」に乗っかる!
時政の嫡男・宗時「東国武士を結束し平家をぶっつぶすぞォ~っ!」
次男坊の義時は「え~??」…何も分かっていない…
北条を味方にした頼朝は、伊豆国の目代、山木兼隆を襲撃を決断!
「山木の首を奪って来い!…続きを読む - ★★★ Excellent!!!お前はどう動く?
読了したので書きます。
源頼朝、平清盛。この名前を聞くと、私は腹の読めない老獪な存在というイメージが常に先行してしまいます。
ネタバレになるので詳細は省きますが、気に入っているシーンで連想させる描写がるのでこの印象も間違ってはいないのではないかと思います。ここは画のようにシーンが思い描けるので見てほしいところです!!
この先も木曾義仲との戦い、そして、壇ノ浦の戦いと話はまだまだ続きます。如何なるものにも常に終わりがあるのです。
しかし、若かりし日の頼朝と三浦や梶原など彼の幕僚たちがときに絶体絶命の危機に頭を抱えたり、ときに勝鬨を上げたり…。
そんな意外な一面に思いを馳せるのもまた歴史の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!源頼朝挙兵の経緯を描いた歴史小説。情報が濃いのに、読みやすい!
本作で描かれるのは小説キャッチフレーズ(北条政子と源頼朝――二人が出会い、挙兵し、やがて鎌倉に入るまで)のとおり。のちに鎌倉幕府成立の土台になる『伊豆に流刑となった頼朝が地方豪族の娘である政子に出会う』場面から始まるお話です。
小中学校で習いましたよね。鎌倉幕府。当時のテストでしっかり点数取れてるくらいの知識があれば、びっくりですが本作もきっと読みこなせます。
そう。すごく内容濃いのに、すらすら読めちゃうんです。
作者様の配慮でしょう。わたしみたいな歴史に触れるのは学校で習ったのが最初で最後みたいな人間にも分かるように、さりげなく状況がわかる補足情報を入れてくださってます。
学校で学習した…続きを読む - ★★★ Excellent!!!笹竜胆に始まり笹竜胆で締める、ここから始まる歴史小説
本作はあの有名な源頼朝を中心としたお話が展開されていきます。
1185つくろう鎌倉幕府!の頼朝さんは、きっと名前を聞いたことがない人はいないのでは?というくらいに有名なのに、確かに彼を中心とした作品って少ないんですよね。そんな中、彼の人間性や会話の構成などもこうして再現されているのが凄いと思いました。
彼を取り巻く人間関係や情勢などの描写も緻密でとても興味深く、最後まで楽しく拝読させて頂きました。
笹竜胆は源氏の家紋としても有名ですが、この描写がまた彩を豊かにしているようにも感じられます。歴史が好きな方にはお勧めの作品です。