山師団の男たち
kitajin
登場人物兼概要
登場人物
・ 沖土
元電気部品の工員。
毎日、同じところに行って、同じ作業をするのが嫌になり、大自然で働きたくなり、ものは試しで林業の世界に足を踏み入れる。しかも、社長の勧めで、移住支援プロジェクトに協力を頼み、住み込みで働くこととなった。
社長のペースに巻き込まれながら、どんどんと田舎に巻き込まれていくが、そこには一風変わった村の風習が存在していた。
・
ASE材木店の三代目社長。
山田沢にある唯一の林業を生業とする素材生産業者の社長。昨年、代替わりをして、心機一転、若い人材を広く募集して、会社を大きくしようとしている。
物腰は柔らかく、言葉遣は丁寧だが、三代目らしくどこか、世をなめたところと、甘さがある。
・
ASE材木店の二代目社長。
現在は会長となっているが、実際は、現役をほぼ引退して、偶に手伝っている隠居状態。顔が広く、山沢田の自治会長なども長年務めていた。
性格は昔気質で、頑固でぶっきらぼう。しかし、面倒見はよく身内には甘い。
・
社長の母親。
優しく穏やかな老婆。しかし、眼鏡の奥は笑っておらず、内面は冷たい雰囲気を漂わせる。
良き母親であり、妻である。「お母さん」と従業員からも親しまれている。
・
社長の嫁。
昔、どこぞでホステスをしていたらしく、店で社長に口説き落とされて、山沢田に連れてこられたという。
全く働かずに、何をしているのか不明。
本人はこの村が退屈で仕方がなく、どうにか出たいと考えているが、さりとて出ていかない、不思議な女。
性格もつかみどころがなく、圭にちょっかいをかけてくる。
・
元従業員、現臨時作業員。
家の農業をする傍ら、兼業で、ASE材木店の作業を手伝う老人。奇行が目立ち、圭を恐れさせるが、害のない老人である。何かを常に恐れている。
・
ASE材木店の現場を取り仕切る従業員。
林業歴五十年の大ベテランであり、俺の思い通りになければ帰ってしまう融通の利かない老人。作業全般を任されており、社長にも怒鳴り散らす、気性の荒さがある。作業はスピード重視でミスが多いが、面倒見はよく、圭の指導員でもある。
・
峨朗が社長になって最初に入った従業員。
近くの町出身で、林業も他社を辞めて、ASE材木店に採用された。真面目だが、融通が利かず、こうと思ったら、誰が相手でも自分を曲げない頑固さとネットの知識をひけらかして武装する。
彼がいるところにトラブルが絶えず、ASE材木店でも居場所がなかった。
しかし、ある日、死体となって発見される。
・
すぐに休む幽霊社員。
頭が良く、大学院卒業だが、なぜかド田舎のASE材木店にやってくる。太っていて、動きが鈍く、すぐに怪我をして休む。
だが、社長からの信頼が厚く、一番の社長の理解者である。
・
スーパーの店員。小柄で男好きする雰囲気の女性。田舎では、若いだけで貴重な存在であるが、地元を出たがっている。
圭と仲良くなり、デートをするようになるが、突然連絡がとれなくなる。
・
峨朗の幼なじみ。いつも大風呂敷を広げ、調子が良く、おしゃべりな性格。峨朗と師団長選を争う。
・
二メートル近い身長をした駐在。モサッとした雰囲気で、何を考えているのか分からない。しかし、旅行客など、おかしな行動をすると容赦ない一面を見せる。
・
峨朗の息子の同級生の親。百六十センチ、髪は背中まであり、やせ形で、集落を徘徊して、常に何かを警戒している。
・
浜松市警の刑事課の警部補。中肉中背、無表情で、口数は少ないが、観察眼が鋭く、地道に捜査をするタイプ。
・
隣の県から友人と共に遊びに来たキャンパー。
・
かつて村に存在した山もちの家。なぜだか分からないが現在はなく、誰もその理由を話そうとはしない。
〇 山師団のメンバー
・
山師団の師団長。農業を生業としており、彼の作るお米は県外からも買い付けにくるという。丸眼鏡をかけ、背が高く、日に焼けた引き締まった体つきをしている。
・副団長
山師団の副団長。十五年前、市外からやってきた、イチゴ農家。坊主頭の面倒見のよい好青年。
・
集落の唯一の歯医者。低身長で、頭頂部まで禿げあがった、三十代の男である。
・
ガソリンスタンドの主。峨朗の一個下の後輩であり、ASE材木店にガソリンなどを配達してくれる。小太りの人が好さそうな青年。
・
消防団団長。山師団は、消防団も兼ねているので、師団長の下に消防団の責任者を置いている。小太りの人の好さそうな人物。
・
今年のはじめに、夫婦で家を建てて、住み着いた三十代前半の塾講師。気真面目そうな細身の男性。
・
峨朗の後輩。専業農家をしており、岩本と仲が良い。子供のころから峨朗にいじめられてきたので、峨朗に弱い。
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