透明なお坊ちゃん

花輪グループは世界的に注目されている日本の大手医薬品会社である。その重職を務める父親の息子、花輪剣が一瞬だけ透明人間になる。このことをクラスメイトが誰も口にしないのは、花輪グループから自分の存在が闇に葬られることを恐れているのだ、と友人に相談する沖渡理寧。
しかし、透明になっているところは見たことがない、と信じてもらえなかった。
もしかしたら、花輪グループの間で、透明人間になれる薬の実験を行なっている最中であり、たくさんのお金が動いているに違いないと思った沖渡は、花輪が楽しい学校生活を送れるように。そして、薬の実験が世に知れ渡らないように陰ながらサポートすることを決めた。