お江戸から来ました　ー詐欺師お凛の異世界生活ー

霧隠れ一味の『雪華のお凛』は、越後屋での盗み働きのあと、しつこい追っ手を振り切るのに失敗して川へと落ちた。
目を覚ましたお凛の前に現れたのは、全体的に黒っぽい異国の侍で……？

「あんたがあたしのお迎えかい？」
「迎え？」
「ずいぶん待たせてくれたじゃないか。あの世だってのに、もう日が暮れちまいそうだよ」
「は？　なにを言っている」

地獄で閻魔様の迎えが来たと勘違いしているお凛と、怪しい小娘を前に首をひねるグライストン王国騎士団の副長カールシス。
ふたりの出会いから始まる異世界ふぁんたじー。恋物語になるかどうかは、お釈迦様でもご存じあるまい。