圧倒的な筆力で戦前、戦中、戦後の激動の時代が描写されている名作です。良質な映画を観ているようでした。きらびやかな華族の暮らし、戦争が悪化していく様、爆撃に晒される東京、財を失っても美しくたくましく生きる者たち…。第十話から話が大きく動きます。ぜひそこまで読んでください。愛の身勝手さを嫌ほど知り、身分や時代に邪魔されても、それでも恋は消えないものですね。
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