人生と犬生。一人では難しくても。
- ★★★ Excellent!!!
特別賞受賞、おめでとうございます。
同じ物書きとして、この作品が受賞したことを心から嬉しく思います。そして本当に、本当に勇気づけられました。
何度言っても言い足りない。おめでとうございます。
受賞するべくして受賞した作品だと思います。
大きな、誠に大きな困難を前にして、固まり、苦しみながらも、人やわんこに支えられて、そっと一歩を踏み出す少年の生き様に、心の底から声援を送りながら、ぐいぐいと読み進めてしまいました。
戸惑いながらも人と関わり、憤りながらも優しさに触れ、強くなりたいと願いながらまた戸惑い、自身も優しくなっていく。
全ての年齢層の方に、できる限り多くの方に読んで欲しい作品です。
舞台となるアメリカの穏やかな風景や、ちりばめられたおいしい物や小物などの描写も、大変に美しい。
清らかな透明感があり、読み終えた後も、ずっとその空気に浸っていたい、彼らを遠くから眺め続けていたい、そんな気持ちになりました。
少し前に書かれた物とのことでしたが、非常に鮮やかで。
虹乃ノラン氏の他作品も読んでいる私としては、これが少し前の作品だとしたら、今後もっともっともっとびっくりするような作品を読ませてくれるに違いないと、わくわくしながら待ち続けてしまうのです。