わたしの場合は
abemaTVでいい加減このテンプレ量産型なろうアニメは何だぁ? と不審に思って、こういうサイトを覗いたのですが。
「なんでなろう系が流行ってるんですか? 全然面白くないんですが」
これが小説自分で描こうという起爆剤で、abemaTVでなろうばかりでむかっ腹立って。人をなめてんのこんな欲望垂れ流しのテーマすらないもの流しておいて。って。
ザマァとか電子ドラッグかよおいおい。
で、少しこういうサイトを見てみて、プロの人が従来の描き方で匿名で描いて埋もれたなんて話も聞いた結果、
このエッセイと似たような答えに辿り着いたわけで。
選考してる編集者がいかに楽に選考することをどうにかして正当化しようとしてる
ギャラリーフェイクの藤田玲司みたいな観察眼の人物が1人はいるべきなのですが、いないようですね。今の編集には。
>ローリスクハイリターンで楽し過ぎ。
>ポイントから見て売れるか(内容の良さでなく)数字で判断してからやり易いから書籍化させて
>だから部数も最低限でいい
>『悪い環境を作ったのは青田買いしといて売れなきゃ放置する企業側』
これでは。読者も編集のいいねとかgoodとか、みんな数字に魂奪われ過ぎ。数字で魂奪われて五感すら育ってない。
な~んて話も出てるみたいで、これは思ったより病巣深いなぁと思った次第でございます。
異世界転生モノ、ザマァ、婚約破棄、令嬢は今や天国に代わる新たな極楽浄土に見えます。なろうが宗教に見える。
ので、わたしは朱に交われば『敢えて青く』なる をしようと思います。と改めて思わせてくれたエッセイでした。ありがとうございます。
簡単に気持ちよくなれる電子ドラッグを作る気はないんだよ。物語を綴ろうという気はあるんだよ。わたしは。
『こんなに面白い小説を書いたのに、まったく評価されない!!』
そんな思いを抱いている作家さんは、数多くいらっしゃると思います。
ざまぁ、美少女、チート、無双、婚約破棄、悪役令嬢——
内容が薄っぺらくて、三枚目を思わせるパロディ作品は評価されて、どうして自分が熱意を持って取り組んだ作品は評価されないのか、と。
勿論、読む側もそう思われている方が大勢いらっしゃることでしょう。
ランキングは信用出来ない、そう結論づける方もいるやもしれません。
このエッセイは、そうした現状をただ批判するだけのものではないのです。
そうした現状を踏まえて、今後どうしていくべきなのか。
それを、とことんまで追求していくものでした。
進化する生成AI。
衰退していくラノベ業界。
営業と工作による★稼ぎ。
そうした現状を打破するのは、簡単なことではないでしょう。
もしかしたら、改善される間もなくWeb小説の文化自体が消滅してしまうかもしれません。
私達は、そんな未来を望んでいる訳ではないと思います。
少なくとも、私は抗いたいです。
少しでもそう思った方は、是非この文章を一読してみて下さい。
最後になりますが、良いエッセイをありがとうございました。
エール指数は良いアイデアだと思います。式も簡単ですし実装は難しくないと思います。私は計数は苦手なので上手く想像できないのですが、仮に実装されたとしても運営内部だけで参照される指標となりユーザーには公開されないのではないかと思います。
公開されたら当然のごとく対策され応援コメントにノイズが増えてしまうのが目に見えているからです。ノイズが増えるのは運営サイドは好まないでしょう。真に意味のあるやり取りがなされているかは指標からは読み取れないからです。
おそらく運営内部だけで参照できる管理指標は色々あるはずです。カクコンで星の少ない作品が中間選考を突破する事例があるそうですが、そういった作品はそれら非公開の指標で絞り込まれてピックアップされている可能性もあります。
AIについては、角川は膨大な量の商業出版された小説のデータを保有している訳ですから、それらをAIに学習させればカクヨムに投稿された作品が商業レベルにあるか否か判定させることはいずれできるようになるのではないでしょうか。ただ、「流行を先取りしているか/単なるフォロワーに過ぎないか」までは現状のAIでは判断できないでしょう。
参考までに、アーチャー/ジョッカーズ『ベストセラーコード 「売れる文章」を見極める脅威のアルゴリズム』という本を紹介します。米国の計量文献学を紹介した本です。生成AIの時代ですのでどうかなと思ったのですが一応挙げておきます。
計量文献学の手法で小説の感情曲線を描くことが可能だそうです。日本で同様の研究が行われているか知りませんが、日本語用の辞書が整備されれば可能なはずです。
現状への不満。それは誰でも抱えてるものだと思います。
けれどそれを改善しようと行動できる人って、少数派じゃないでしょうか。
こちらの作品は、カクヨムのみならず、Web小説全体の在り方に疑問を提示し、未来を案じ、改善して行こうと声を挙げたものです。
具体的な内容は本文を見て下さい。
同意しますか? 同意した所で、「じゃあ自分も行動しよう」と思えますか?
実際に行動を起こせますか?
大半の人は出来ないと思います。私も「確かに」と思いつつ、「では何をすれば?」と途方にくれるばかりです。
そんな中、この作者は行動しました。
それに敬意を表し、☆三つ付けさせていただきました。
誰かが何とかしてくれるのを待つのではなく、自分の事は自分で助ける。
その姿勢、見習いたく思います。
この評論はこう読み替えることが出来るかもしれない。
〜昨今、適切な評価がされなくなった本当の理由とそんな世界の未来に向けて私達にできる事〜
営業、工作による☆稼ぎ、コピペパロディテンプレの氾濫、そして文章生成AIの台頭。
この評論は、その良し悪しを問うているのではなかった。
俺の、私の、必死に長い時間かけて熱意を込めて書いた作品が、大量生産された名作に埋もれることが問題だったのか?
いや、そうでもない。
問題は他者の「いいね!」が急速に当てにならなくなっていることだと感じられた。
今まで、みんなが「いいね!」と共有したものは、自信を持って「良し」と判断してきた(その逆も然り)。作者もそれを基準にして活動してきた。これは私達の根幹にある判断システムだろう。
その根幹がぐらついている。洒落にならないくらい。
本作ではラノベに的を絞って説明されているが、この問題は小説投稿サイトだけの話ではない。
Amazon、YouTube、インスタ、食べログ、ヤフコメ。定量化された評価システムを持っているなら、そのすべてが影響を受ける。
いずれは会社の人事評価ですらその中に含まれるだろう。他者の「いいね!」をもとに算出されるのだから。
宣伝、実績、名誉、価値。それらすべてが大きな見直しを迫られている。
・
茨木のり子は「自分の感受性くらい自分で守ればかものよ」と詠った。
私達は遅かれ早かれ、先行き不透明な、あるいは無味乾燥な評価の時代に否応なしに入っていくだろう。
混沌に楽しさを見出だせるなら良い。マイペースを貫けるのならそれでも良い。だが、大きな流れの前に不安を抱くのが自然だろう。
だから、この作品はいたずらに闇の深さだけを煽り立てるだけでなく、一筋の光明をも示している。
質(評価対象のみならず、「いいね!」自体の質も含む)を具現化するための、量に淘汰されないための方法が提示されている。
読んだ限りではまごころを、こだわりを、温もりを重んじる案だと感じられた。
遠大な方法かもしれない。でもやらないことには完全なゼロであり、作者自らが手を挙げて真っ先に進んでいる。その姿に感銘を受けて当レビューを書いた。
最後まで自分の「いいね!」を信じていられるような場にいられることを、心より願う。
この作品、作家や読者というよりも、運営が読むべきやつだと思います。てか、読まなきゃド偉いことになると思われます。
大半、否、殆どの作家が喉から手が出る程に望んでいる、渇望しているであろう提言が為されているからです。
もうね、これ、他所でやられたら終わりなヤツです。作家はみーんな、ゴッソリとそのサイトに移ってしまうでしょう。先にやったもん勝ちです。やったサイトはほぼ間違いなく一人勝ち状態になるでしょう。
作中でも言及されていますが、やる、やらないで迷ってる暇なんてありません。この創作論を、他所の近しい評価システムを採用している小説投稿サイトに投下されたら、その時点で終わりへのカウントダウンが始まるでしょう。
特に7〜12話のエール指数やエモーショナルスタンプ等々、他所の小説投稿サイトの運営の目に止まったら不味いアイデアがふんだんに詰まっています。読者こそ、ランキング等々で楽しめる仕様を取り入れるべきだ、とかね。それ以降も延々とド偉いことが書いてあるのですが、僕が運営だったら迷いません。即、作者さんとの交渉に移ります。
ある特定の層だけではなく、広い、一般市場に通用する作品を拾いやすくなるヒントみたいなことも書かれていますし。
仕事でもないのにここまでのアイデアと分析と労力を提供してくれていて、しかもその全てが抜群に鋭いのです。この作者さんにはなにかしらの報酬なりインセンティブを与えるべきでしょう。
ここで提言されている事のいくつかについては僕も前々から近しいことを薄っすら考えていて、そろそろ提案系創作論でも書こうかな。と思っていたのですが、その必要がなくなりました。
言いたい事をぜーんぶ、僕のボヤっとしたイメージよりも明確に詳細に、かつ鋭く言ってくれました。
作者様マジお疲れ様です。
近い将来、ラノベはどの方角へ向かい、どの読者層に主に読まれていくのだろうか。そんな漠然とした切り口から本編は始まります。紙媒体を憂う出版業界、電子化の大波に晒されながらも、活路を見出すべく読者層の取り込みに歪みが避けられないバイアス。私たちの身の置くカクヨム界においても例外ではないと警鐘を鳴らす、その先見の明は、慧眼ともいえる鋭い観察眼そのもの。このお話の醍醐味は、私たちを取り巻く業界地図のみならず、そこから派生したカクヨムのあるべき姿にまで言及した英知の結晶たる提言書としての機能を持ち合わせていることです。創作側だけでなく、読む側としても大変興味深い内容として凝縮された乾坤一擲をも予感させる本作。
私は信じています。
この未来の提言書をもって、ひとりひとりの思いの力を結集させれば、きっと私たちの力でラノベの行く末を、カクヨムの未来を変えることができることを。