「早乙女萌のその後、後編」
ライブ喫茶”ロイヤル”にて‥
「いや〜まさか
「ありがとうございます。」
「うちはさ、ライブ喫茶店だからいつでも弾き語りやりたい時声かけてよ!」
「え!良いんですか?」
「もちろん!こんなに凄い子大歓迎だよ!!」
「良かったじゃない!
「ありがとう、
こうしてロイヤルの店員達と仲良くなった。
「じゃあ来週からこの曲の配信とオーディションがあるんだ?」
「はい、なのでちょっとだけ忙しいんですけどまたここに顔出しますね!」
「うん。待ってるよ。」
「いや〜美味い飯も沢山食ったし、そろそろ帰るか。」
「うん!」
「店長も
「おう!」
「またね。」
こうして私達はロイヤルを後にした。
___帰り道
「あの‥お兄ちゃんも桃花ちゃんも本当にありがとう。」
「俺こそありがとう。」
「私も初めて色々経験させてもらって楽しかったわよ!」
「私、その‥オーディション頑張るから!」
「おう!」
「絶対同じ事務所になりましょう!」
「うん!」
そうして、オーディション当日を迎えた。
.
.
.
「え〜それではこれから我が事務所の新規オーディションを始めさせていただきます。」
意外と緊張してなかった。
二次審査って事もあって100人近くはいるだろろうか?
いや、むしろこれでも絞られた方なのかもしれない。
桃花ちゃんの所属している事務所”ランタナ”は有名人も多く、モデルだけでなく俳優や声優、バンドやシンガーソングライターにも力を入れている事務所である、桃花ちゃんも最近は”NOWHERE”だけでなくファッションブランドや色々な広告等にも出る様になったのもこの事務所のおかげだと語っていた。
「今回のオーディションをメインで担当する、
ついにオーディションが始まるんだと実感した。
とにかく受かるとか落ちるとか一旦気にするのはやめよう。
とりあえず、自分の全身全霊でいくしかないよな‥
「まずはエントリーナンバー1番から10番まで!」
私の出番は32番だ。
どんな事をするんだろうか
.
.
.
そんなこんなで私の出番が来た。
「32番、
「早乙女さんの曲素晴らしいね。」
「ありがとうございます。」
「ギターは持ってきました?」
「はい!」
「一次審査は自分を出すのが目的だから好きに弾いてみてください。」
「じゃあ、自分の曲を‥」
そうして私は自分の大事な曲”ダイスキ”を歌った。
「ありがとうございました。」
その後も色んな人の特技が発表された。
「本日はお集まりいただきありがとうございました!二次審査の連絡は後日しますのでよろしくお願いします。」
そうして一次審査は終わった。
「あの‥」
「はい?」
話しかけられたのは一次審査の時に隣にいた子だった。
「歌声凄く素敵でした!」
「ありがとうございます‥」
「あの曲ってどっかで聞けるんですか?」
「は、はい!サブスクとかでやってるんで良かったら聞いてみてください!」
「本当ですか?ありがとうございます!私は二次審査残れるか分からないですけど早乙女さんなら絶対大丈夫だと思うのであの、応援してます!」
隣の子は歌とダンスをやっていたがすごく上手いと思っていた。
「いやいや、あの、歌もダンスも良かったですよ?絶対2人で最終審査まで残りましょう!!」
そうして私たちは仲良くなった。
彼女の名前は
「萌音ちゃんはなんでオーディション受けたの?」
「私、自分に自信なくて昔からダンスやってたんですけどそれでもセンターとか全然やった事なかったんですよね‥でも、ある日から変わりたいと思える出来事があってその時にこのオーディションを知って記念受験ならぬ記念オーディション?的な感じで受けてみたんですよね!」
「凄くわかる‥」
「え?」
「私もずっと自分に自信なくて、好きな人と結ばれなくてね、悔しいっていうか、その悲しみを越えるなにかを手に入れなきゃって思ったの。」
「かっこいいです‥」
「だからさ、お互い頑張ろ?絶対大丈夫だよ!!」
「ありがとうございます、なんか自信わきました!二次審査が仮にダメでも私絶対上目指しますんで!」
「うん!」
そうして私は二次審査も最終審査も無事に受かった。
もちろん、萌音ちゃんも‥
.
.
.
「それではこれからランタナ新人オーディションの最終審査を開始します。」
残ったのは萌音ちゃんと私を含め、5人が残った。
「今回はなんと!新人オーデション初の試み〜TOUTUBEにて無料配信です!是非最後までご覧ください。そして、なんと!なんと!スペシャルゲストに我々ランタナの中のスーパーインフルエンサー
「よろしくお願いします!この中から私の後輩が生まれるという事でとても楽しみにしてます!」
ついに始まる、私の人生の最大のイベントが‥
絶対に受かってみせる‥
ー続くー
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