概要
もとの世界とは似ても似つかないこの世界で暗躍する、災厄と呼ばれる存在。
介入者への修正機構の不気味な影。その中に見え隠れする、元の世界の歴史の残骸。
知識はちょっと博識な雑学オタク、見た目は少し可愛い、それ以上でもそれ以下でもない主人公、アリーシャ=若葉が、この世界の真実に立ち向かうことができるのか。
運命に抗え。そして終わらせろ、無限に繰り返す時空と歴史、その歪みの連鎖を。
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カクヨムコン9・読者選考通過(エンタメ総合部門)
異世界転生かと思いきや、歴史改変
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ファンタジー小説だと勘違いするかもしれませんが、ちゃんとSF小説です!
最新話の70話まで読んだ時点のレビューになります。
この小説、流れる雰囲気、特に前半の雰囲気はファンタジー寄りなんですが、物語の根幹を貫いているものはSFです。ただ、その芯が読むにつれドンドン太くなっていく感じの小説なので、ファンタジーだと思って読み始めて、ちょっと違うなと思う人や、SFと書いてあるから読み始めたらファンタジーだと思って、1話で読まなくなるみたいな人がいるかもしれない気がします。
ただ、物語としては面白いですし、物語の仕掛けは紛れもなくSF、というか、ハードSFですし、SF好きは文句を言わずに最後まで読むべしw なんて思ってしまう小説です。
また、キャラの造形もしっかり…続きを読む - ★★★ Excellent!!!前世の知識を有効に使い、今度こそ! そのはずだったのに…。
日々に追われ、疲れ果てている29歳の女性、新井若葉。
そんな彼女が不運な事故により、近世ヨーロッパに似た世界へと17歳のアリーシャ・ヴェーバーという女性として新たな人生を始めていく物語。
そう、自分が過ごしていた便利なものが無い世界。
石鹸を手に入れるのすら一苦労する世界で、彼女は前世での知識を活用し今度こそイージーな人生を過ごす。
そんなチートなお話だと、当初は思っておりました。
……おそらくは彼女自身も。
そんな彼女の前に突如襲い来る『災厄』。
それは若葉として生きていた頃に目にするような構造の存在だった。
次々と明らかになる展開とそれに対し時に若葉として、時にアリーシャとして。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!この傑作を称える語彙がない!書籍代で証明させてくれ‼
まずデカい拍手を贈りたい──
タダで読ませてくれてありがとう!!!!!!!!
こちらの大傑作、ジャンルはなにかと言いますと
SF、ミステリー、歴史、異世界転生、異形バトル、宮廷ロマンス、成り上がり出世譚
……の面白いところ全部乗せ!!
さながらラーメンの上にカレーと麻婆豆腐がダブル盛り、トッピングにカツと餃子と唐揚げをON。
これはすごいのが出てきたなと眺めているところに「シェフからです」とステーキが追加され、さらに「あちらのお客様からです」と店中の客からローストビーフやハンバーグが乗っけられた、そんな一品です。
しかしだからといって「何がメインなん?」と散らかることは不思議と一切なく…続きを読む - ★★★ Excellent!!!読み心地ライトで極致な重厚作品
新井若葉(29)は、中世末ヨーロッパ的世界で暮らすアリーシャ・ヴェーバー(17)に転生した……と勘違いしていた、というのが物語の冒頭です。
あらすじを読んで、転生やお決まりをメタ的に扱ったものだろうか、などと想像したら誤解なので、ぜひ読んでみて衝撃を味わいください。
読むぞーと気合をこめなくても頭に入ってくる分かりやすさと毎回の引き、誰が読んでも面白い。
読み心地はライトな一方で、地の文から人物の心が、声に発する台詞の重みが、そして存在が立ち上ってくる感があります。重厚がライトの上に成り立っている、信じがたいけども。
毎日更新中。
ぜひ皆さまにおすすめします。 - ★★★ Excellent!!!「転生」の意義を追求した他にはない傑作
ジャンルはSFですが、SFは毎度忘れた頃にやってきます。最初はぜひ忘れていてください(笑)
まず主人公に関する作者様の仕掛けがすごい。妙技です。これに関してはここには書きません。ぜひ実際に読んで痺れていただきたい。
北欧風の国の設定、歴史や機械。出てくるものすべてに造詣が深く、1000ピース以上あるパズルをリズミカルにはめていくような文体で書かれ、その面白さ・読みやすさは文字数の体感がバグってしまうほど。
「今日3000文字? 1500くらいじゃなかった? 足りない……モットホシイ……」
キャラクター造形にも深みがあり、それぞれの心理・思考に感情移入しては切なくなったり。全員一癖も二癖…続きを読む - ★★★ Excellent!!!異世界転生と言う勿(なか)れ?
最新話の5章4話まで一気読みしました。
いやぁ、面白かったです。
29歳の歴女が17歳のメイドに転生。「ほぉほぉ、典型的な異世界転生モノだな」と思いながら読み始めた(聞き始めた)のですが……全然違いました。
よくある公爵令嬢への転生でもなければ、チート能力も、魔法もない世界。前世の記憶と歴女としての知識を武器に主人公(若葉=アリーシャ)が転生先の歴史をどんどん紡いでいきます。
筆力、構成、キャラ、世界観、テンポ……。総合力が求められると言われる長編小説の中でも、かなりレベルが高い作品です。カクヨムの中でも、上位の筆力を持つ作者様だと思いました。
また、お邪魔させていただきます。 - ★★★ Excellent!!!アラサー歴女が転生したのは、ただの異世界ではなかった!
交通事故で転生した若菜(29)が、アリーシャ(19)になってしまうというお話です。
若菜がアリーシャになるのとも、二重人格になるのとも違って、ふたりの記憶と思考が溶け合っているというところがこの作品の特徴で、その描き方が面白い。
現代知識無双と思いきや、その世界の技術水準のちょい上を出していく奥ゆかしい若菜(アリーシャ)は、公国の若き君主リヒャルトとその腹心エックハルトと出逢ます。
若すぎる少年君主リヒャルトと複雑な出自を持つエックハルトは共に深い闇を抱えていて、アリーシャと若菜が持つ別の側面に、それぞれ徐々に惹かれていきます。(いまここ)
世界観は近代ヨーロッパ風と見せかけ…続きを読む