第4話 親子のふれあい(尚周囲は血塗れの模様)(2023.10.14リク4)

 神域での片付けを終えて自室に戻ってきた僕は、先に戻っていたマイヤの出迎えを受けた。

『パパ、みゅう』

 ふよふよと浮いているミニゆる姉様(猫の着ぐるみ着用)でのお出迎えはなかなかインパクトが強かった。

『パパも、みゅう!』

 あ、なんか強要されてる。

 着ぐるみにゃんこにモードチェンジをするとマイヤが肩に乗ってきた。

『にゃんにゃん。みゅーみゅう』

 僕の左頬に頬ずりしてくる。

 かーわーいーいー

 部屋の中に入り、ソファーに体を預ける。

『ぱぱ。にゃー』

 ふよふよと肩から正面に回り込むと両手を挙げて威嚇するように指示を受けた。

 にゃー?

『うみゃんっ!』

 コテンと僕の膝の上に落ちる。

 可愛いけど、少し小さすぎて大変そう…

 マイヤ、少し大きくなる?

『ふみゅ?にゃう!』

 そっかぁ…猫さん気分的になる!って事かな?

 とりあえず祈念珠を2個取り出す。

 するとマイヤはその祈念珠に飛びついて…一回り大きくなった。

『にゃー!』

 おー。赤ちゃんにゃんこから子にゃんこになったね。

『にゃふん』

 でもやっぱり僕の膝に戻り、膝の上でゴロゴロする。

「あのー…フィラがお二人が可愛すぎて発作起こしてるんッスが…」

 えっ?…あ…

 ふと、部屋の端を見ると踞って顔を両手で覆っているフィラさんがいた。

「もうむり…かわいさととうとさとにゃんにゃんみゅうみゅうでしんぞうがいたい」

 ……フィラさんって、ああだっけ?

「……今回は、酷いッスね」

 まあ、放置で。

「うッス」

『みゃんみゃんみゅー』

 ほーら、にゃんにゃん。

 両手でマイヤをすくい上げて軽く上下にゆらす。

『うなーーーーーー!』

 マイヤが僕の手をバシバシ叩く。

 お気に召さなかったのかな?

『パパ!もっと勢いよく放るにゃん!』

 えー?…ほーら。

『にゃふっ、にゃーん!にゃーー』

 軽く上に放るようにやるとマイヤは大喜びする。

 そして尻尾も動く。

 僕のきぐるみにゃんこにも一応尻尾はあるけど…あ、動くわこれ。

『!?』

 マイヤが動いている僕の尻尾に目を付けた。

『にゃーーーっ!』

 そして尻尾に跳びかかった。

 えいっ

 スッと尻尾が横に動く。

『ふにゃっ!?』

 マイヤは空中で軌道修正して避けた方へと跳びかかる。

『はぶっ』

 尻尾に顔面からダイブしたマイヤは幸せそうに抱きついた。

 …まあ、楽しそうだから良いか。

 尻尾をゆらゆらゆらしながら寝室へと向かう。

 このまま眠ってしまおう。

 暫くゆらしていたらマイヤも眠るだろうし。

 でも、急にどうしたんだろう…

「多分今朝の子猫の件ではないッスかね?」

 あー…僕が子猫や子犬に構ってたから?

「多分ッスが」

 かも知れないね。考えてみたらマイヤだって生まれたばかりだもんね。

「そうッスね…しかし、師匠。尻尾の使い方上手くないッスか?」

 これ、まったく意識してないんだよ…

「ぇえー?」

 マイヤをあやすようにゆらゆら揺れるしっぽに苦笑しながらベッドに腰掛ける。

 マイヤが寂しがらないように、皆で寝る?

「「是非!」」

 マイヤ。おいで。

 しっぽからマイヤを抱き上げる。

 マイヤは何処で寝る?

『にゅぅ…パパの鼓動聞きながら寝る』

 そう言って胸にピッタリくっつくマイヤの頭を撫でて僕も横になる。

 …寝る前に、フィラさん。その鼻血、止めたあとでちゃんと拭ってから眠ろうね?

「───畏まりました」


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