第2話 ある日の晩酌配信(2023.10.14リク2)

[今日も、皆を癒やしちゃうぞ☆(ウインク)…と言うことで始めます]

『落差が凄いw』

『最後投げやりすぎる』

『今日も、の部分にためらいがあるの良き』

[うん。僕的にはやりたくないけどやっているから、無しで良いのならありがたいかな?]

 そう言った瞬間にもの凄い勢いのお気持ちコメントが流れた。

 いや、『それを一日3度見ないと死ぬ病に~』は明らかに嘘ですよね?でなければ病ではなくジョーク系の呪いですよ?

[あと、男の姿の僕でも需要は無いと思うんですが…]

『今日は20時配信って何かあったんですか?』

『週末、20時。何もないはずもなく…』

『むしろその姿の方が可愛くてピッタリです』

『きっと晩酌配信だ!俺は缶ビール片手にスタンバイしている!』

『姫飲めるの!?』

『今男性(?)形態だけどこの姿で20代中盤…手前やぞ?』

『姫様とお酒飲みたいなぁ…』

[勘の良いみなさま…もしかして神様がどこかの掲示板に降臨したんですか?あと可愛いは褒め言葉じゃねぇッス]

 そう言いながら僕は鳥〇山と〇邑、スト〇ングゼロ、ジャックさんの蜂蜜リキュールをテーブルの上に置いていく。

[ヤレと言われたらやらざるを得ないのが辛い所ですね。僕はお酒そんなに飲まないので]

『ちょ、日本酒にストゼロ、ウイスキーベースのリキュール』

『無茶苦茶なラインナップ!』

『神様それエグくない!?アルハラ?』

『アルハラとヴァルハラって似てるよね』

『誰がうまいことを言えと?』

『急性アルコール中毒になっちゃうよ!?』

『これは放送事故待ったなし?』

『全裸待機』

 コメントが加速している。

[配信は1時間ですよ?今日は雑談のみですからね?とりあえずストゼロからですかね?]

 グラスを用意し、氷を入れ、軽くステアして水をこぼした後に注ぐ。

[お仕事中の方、ご免なさい。未成年の方々はノンアルコールで。そしてアルコールを手にしている方、と見ているはずの神様方───いただきます。乾杯!]

 グラスを掲げて飲む。

[あ、昔より飲みやすい]

『ちょ!?一気!?』

『大丈夫!?』

[大丈夫です。前に飲んだ時以上に飲みやすくなっていてビックリしました]

『一気飲みなんてしたらすぐに酔っちゃうよ!?』

[ありがとうございます。多少酔っても記憶飛んだことはないのと、神様方が強制終了させてくれるはずなので]

『それなら安心だねー(目逸らし)』

『一番信用ならねぇ』

[ははは…ああ、僕が酔い始めると目が少しトロンとなって言葉の始めに「ん」と少し間を取る癖が出始めるので分かりやすいですよ。自覚してますし]

『自覚してるって何!?』

『もしかして、完全に覚えているとか?自分の行動』

[はい。当然ですよ?んく…1本無くなりましたね…次は日本酒いきましょうか]

『待って!本当にペース早すぎィ!』

『500mlを空けた、だと?』

 グラスではなく一合枡を取り出す。

 それに鳥〇山を注ぐ。

『升!?』

[この升は兄さんからもたった升で、とても良い香りがするんです]

 並々と注ぎ、表面張力ギリギリで止める。

[戴きます……んっ、ちょっと辛いかな?キレも良い]

『嘘やろ…開始5分で…』

[皆さんは呑んでますか?僕はおつまみ無しですが、皆さんはどうですか?]

『ポテチ』

『夕飯食べながら』

『寿司』

『ポテチの人がアウェー過ぎるw』

『みたらし団子』

『お誕生ケーキ』

[あ、お誕生日おめでとうございます。生まれてきてありがとうございます]

『』

『俺明日誕生日ッス!』

『私一昨日!』

[うん。お誕生日おめでとうございます。皆生まれてきてくれてありがとう]


 ~~20分後~~


[…んふ、酔ってきましたね。少し]

『…何か、吐息がエッチぃ』

『でも顔色も何も変わらないですよね?』

『日本酒1本空けて更に35%リキュールをショットで現在7杯目やぞ?』

[口元、口角が少しだらしなくなってて、目がトロンとしてませんかぁ?]

『そう言われれば…あと語尾が』

『その流し目は…危険!』

『急いで帰ってきた!もう一度乾杯リク!甘えた感じで!』

[んっ、分かりました。あ、じゃあ日本酒にチェンジしますねぇ]

 手早くショットグラスの中身を空け、横にずらして次の〇邑を取り出し、グラスを用意する。

[ん、甘えた感じ…お仕事お疲れ様。いつも僕達のために、ありがとう。僕と、か・ん・ぱ・い…しよ?はい。かんぱぁい]

『』

『』

『』

『』

『』

『…マイク切り替えは、反則です…』

 あれ?まあ、僕は飲みますねぇ。


 この後20分で完飲しきった僕は普通に配信を終え、神域に入る。

「ゆーちゃん…エロすぎるよ!なんで普通なのにエロイの!?」

「そこは妖艶と言ってやって欲しいが…うん。私も顔が真っ赤になって悶えるレベルだったぞ?」

 なんだか理不尽な…

「ネットでもエロエロ祭りだったよ。吐息詰め合わせでおいくら?とか、時折見せるバブみに脳がアルコール以外のナニカにやられるとか」

 聞きたくないですからね!?


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