第11話
フォースの会議室にて
「北海と早乙女の試合の結果に不服があるのか?ルールに沿った勝利と思うが」
黒髪ショートの目がきりっとした20代後半の女性(コードネーム:アシュラ)は、話を進めようとしている。
「そりゃあ、あるに決まっているだろう。勝利は運の要素が強すぎるだろう!!」
歯がギザギザしており、目が獣のようにぎらついている女性(コードネーム:ティラノ)が罵声を浴びせる
「問題点として、何個かあります。1つ目は火災が大きくなりすぎて対処できなく可能性がある。2つ目は貴重なヘブンズドアの在庫がなくなる可能性。3つ目は点火できる物質を探しきれたかどうかの運の要素が強すぎる事」
金色の長い髪の救護服を着ている女性(コードネーム:マグネ)は、考えている。
「たしかにヘブンズドアはね。ドアを開けるだけでワープできるってチートそのものだもんね」
眠そうに赤髪のカールのかかっている女性(コードネーム:フェアリー)はめんどくさそうに話している。
「ヘブンズドアも1か月に1セットできるし、諦めずに勝利を模索したことに価値があると思うよ」
小さい銀髪のショートヘアの女性である透弧は強く反論を唱えている。
周りの空気を読めずに怒鳴り続けようとしている。
「早乙女勝利派だが、ヘブンズドアの貴重性を軽視するのは違うと思う。それでも苦手なフィールドから勝利をもぎ取ったことに価値があるだろう」
土御門は透弧をなだめながら、淡々と自分の意見を話している。
「意見がまとまらんな。早乙女勝利賛成派と反対派の票数だけを取る」
「う~む。5対5で半々か。なるほどな」
アシュラは意見が真っ二つになっており頭をかしげてしまっている。
「では質問を変える。この試合の早乙女の勝利方法を閃いた者はいる?」
………
………
………
誰もピクリとも動かず、長い沈黙が続いてしまっている。
全員がアシュラの意見に思わず同調してしまっており、固まる
「そっか、私含めて0票か。なるほど」
アシュラは満足そうに不敵な笑いをうかべており、状況を少し楽しんでいるようだった。
「つまり、私たちは早乙女のアイデアと根性に敗北してしまったことになるな。形式上の勝利を認定していいと思う。反対派の意見も同意できる部分もあるため、合否に関しては再度話し合いを設けるでいいか?」
「アシュラの意見が正しいと思う。それで行こう」
ティラノは穏やかに返答している。
穏やかにすませたことに周りにざわつきを与えてしまっていた。
反対意見の代表者が納得したためか異論をあげる者はいなかった。
「私たちは予想外の敵と戦っている。こんなレアなケースを作らないように常に想定し続ければならない。本番だったら死んでいるぞ。この敗北も胸に刻んでおけ!!」
「この敗北から学んだ。環境しだいで想定外のことも考える。だからこそ我々は人が住んでいた時のようにきれいな海に戻すぞ。早乙女に負けた我々の枷だ」
アシュラの掛け声でこの会議は静粛に終わり、長引かずに心の底では安堵している。
鬼畜ゲーにモブTS転生してしまった~ヤンデレ主人公に好かれてしまった模様~ 最近、無能ナナに、ハマっているもそ @moso25252525
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