第7話
私は碧とゴーレムを14体倒し、42点取っている。
おそらくギリギリ合格しているだろうと心臓をバクバクしながら先ほど張れている合格発表を眺めている。
第一試験合格者
1位 碧香澄:98
2位 氷裂キリコ:80
3位 天王寺メイ:70
10位 早乙女りん:42
「ふぅ~、10位って結構余裕あっての合格で安心した」
主人公と一緒にいてよかったよ~
たぶん、私だけだったら1次試験の通過は不可能だ。
「りんも私も合格したし。一安心していいな」
「ありがとうございます。あなたが居なかったら1次試験通過できませんでした。」
「ご褒美に汗舐めていい?それくらいはいいでしょう?」
試験中は真面目だったのに。
どうしてすぐにこうなってしまう。
オフモードがやばすぎる。
「そんなの契約に入っていないからダメに決まっているでしょう!!」
「強情な女ほど燃えるからな。今度はりんが油断している時にするよ」
碧と私の会話をしている時に、私たちの間に入り込む女性の姿が見えた。
ぼさぼさの長い黒髪で赤い目の筋肉質な女性
この女の子はPVでみたことあり、思わずびっくりしてしまう。
氷裂キリコ!?
「カッカッカッ!!貴様らか。1位を取ったのは!!」
高笑いを浮かべているが、目の奥に殺気が漏れてしまっている。
これが獣という奴!?殺気がきわまっているな。
怖すぎるんだけど
「私は関係ないです……あの人が勝手に高得点取っているだけです」
弱者である私は逃げる準備を整えている。
頼む。因縁は化け物同士でやってくれ。
私は関係ないから!!私は関係ないから!!私は関係ないから!!
「冷たいですわね。お二人で行動しているには嫌でも見えますわよ。お二人であの暗い森をピョンピョンと飛んでいるところ見ていましたわ」
天王寺メイは私を逃がさないように肩をがっしりと組んできた。
化け物3人が勝手に集まってきたんだけど。
勝手に因縁とか作らせそうで怖いんですけど。
次の試験は人型侵略者の殲滅試験。つまり、1対1のタイマンバトルになる可能性が高い。
だから、対戦相手になるフラグを折っておかないと。
「移動速度に関しては、この試験の中であなたが一番速かったですわ」
「私の場合は障害物がないとあんなに速度出ませんよ。木みたいな障害物があって本領が発揮されただけです」
「カッカッカッ!!謙虚だな!!森の中を私より早く走れている時点で化け物だよ」
逃げ切れないんですけど。なんでこんなにも鬼がらみされているの。
無駄に関係性できてしまっているし、次戦う相手のフラグ構築になってしまう。
主人公にフラグを集めていかないと
「はぁ~、戦いの身を求めている本能は真実の濃度が尊い。他人が求めている偶像に成りきることに疑念をもっているのに偶像になり続けるために自分に嘘をつく。あ~尊い。他人を守るためという嘘なのに、どうしてこの世界の物じゃないんだ。尊い。君たち、3人は様々な過去をもっているが、それぞれが違った魅力がある」
碧はマシンガントークを広げており、ほか2人を圧巻させてしまっている。
変態ムーブとフラグ構築はやめて~~
なんで、こうなってしまっているの!?
「君たち、3人魅力的だ~。汗を舐めさせて!!」
ゴッツン!!と天王寺のげんこつが、碧の頭に鳴り響いている。
「ちょっと、とんでもない変態さんですわ。あなた。もしかしてそっち系の人ですの?」
外堀を埋めていくのはやめて~~。こういう勘違い系ムーブされるのは少しきついんだけど。同列で並べられるのはきついんですけど、釈明をさせてくれ
言い訳をしようとするとピンポンパンポンとチャイムが鳴り響いている。
このタイミングで、チャイムなっちゃうって!!
遺恨を残したまま話が先に進んじゃう。下手すれば傷が大きくなっちゃう。
天王寺はまじめだから、『アナウンスを邪魔するな』って言われるから、釈明ができない!!
スマートフォンに次の試験についてメッセージを送りましたので、メッセージの確認をお願いしますとアナウンスが鳴り響いている。
~2次試験~
左肩・右肩・胸に大きなボタンの付いた服を装着して受験生同士で対決していただきます。
勝利条件
①服のボタン(左肩・右肩・胸)を2つ触れる事。触れた際には赤く輝きます。
②相手が気絶すること、命を落とすこと
③相手が参ったと降参すること
ルールは単純だな。
1対1のバトルは少年漫画としてわかりやすい。
スクロールすれば、対戦相手が見れるのか。
どれどれ?
1回戦 北海 雪
2回戦 天王寺メイ
3回戦 氷裂キリコ
フラグがしっかりと構築されちゃっている。
どうしよう……運が悪かったら、2人とも倒さないといけないってことになっているじゃん
「変態に負けるわけにはいけませんわ!!実力があっても精神面が伴っていないといけないことを教えて差し上げてしますわ」
「カッカッカッ!!楽しみにしておく。」
2人は啖呵を切ってこの場を去ってしまった。
因縁をつけるのを目の前に主人公でしょう。
なんで私なのよ!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます