第8話

2次試験は1対1の戦い。私の対戦相手は北海 雪。

彼女の能力は全く分かっていない。

一つだけ分っているのはモブキャラであること。

2人の化け物を控えている私は、この試合は負けらないのだ。


瞬間移動できるドアで、戦うフィールドに案内された。


目の前には、海が見えていた。

綺麗な砂浜を期待していたが、バーベキューの跡や木などが転がっており散らかっている砂浜。


せっかく、ど〇でもドアできたんだからさ。

綺麗な砂浜でもみたかったな。


ゴミだらけの砂浜を歩き周っていると、長い青髪ですらっとした黒いコートを着ている女性が居る。コートの上には、3つのボタンの服を着ている。


見ているだけで熱苦しいな。

動きづらくないのか……

1次試験は通過しているから強いことには変わらないか。


「君?早乙女りんだよね。一次試験でピョンピョン飛び回っているからさ。目立っていたよ」


「1次試験は34点で私が負けているけどさ。フィールドの相性はあなたにとって最悪ね」


障害物がなくて飛び回ることができないって言いたいわけか。

でも、私の能力は中~遠距離攻撃重視だから、負けない。

10mほど離れており近距離攻撃はされないはず。


「砂浜で周りに障害物がないことを言っていますか?中~遠距離攻撃できるから関係ないはずです」


「クスクス……私としたことが見落としていたわ」

北海は見下したような笑いをうかべており、どこか勝ち誇っているように見えてしまう。



相手も強い遠距離攻撃を持っていたら、私が不利になってしまう。

逃げ隠れもできない私はピンチになっちゃう。

相手の能力を知らないことのディスアドバンテージをとってしまったか。


「何か気付いたみたいだけど。この試合は絶対に勝たないといけないんだ。フィールドで有利を取ってしまったからにはね!!」


2人のスマホからピンポンパンとチャイムが鳴り、今から試合ですとアナウンスが鳴り響いた。


先手必勝!!

ヨーヨーを相手に向けてシューと音を立てて、北海に攻撃している。

北海は攻撃しているヨーヨー辺りを指で刺して、凝視している。

北海の指さした方向に、白い塊がぼこぼこと音を立てて形を作り出される。

白い塊は綺麗な球体で、大きさが予想以上であった。

直径2m、高さも2mで軽自動車ぐらいの大きさである。

巨大な白い塊は得体のしれない物質であるため、むやみに触れるのは危険。


やばっ!!

ヨーヨーの能力を解除して、先ほどあったヨーヨーは魔法のように消えた。


大きな白い塊は、ドンッと音を立てて墜落してしまった。

まるでミニチュア版の隕石が落ちたかと思ってしまう。

白い塊に押しつぶされて、指が壊れてしまうのかと恐怖を感じてしまっている。



「だから、言ったじゃない。早乙女に苦手なフィールドだって」

にやにやと北海は笑っている。

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