概要
こんな現場でＤＮＡひとつ残さないなんて、人間業じゃない
「こんな現場でＤＮＡひとつ残さないなんて、人間業じゃないですよ」
無残にもバラバラに刻まれた死体が、隠されることもなくオフィスの中央にゴミ同然に掃き集められたかのように放置されていた。
オフィスには激しく争った形跡が見られたが、犯人のものと思われる痕跡は何ひとつ発見されない。
物的証拠が不足している捜査状況に、比嘉は禁じ手を打つ。
本格短編ミステリー。比嘉警部シリーズの第三弾をカクヨムで特別公開。
無残にもバラバラに刻まれた死体が、隠されることもなくオフィスの中央にゴミ同然に掃き集められたかのように放置されていた。
オフィスには激しく争った形跡が見られたが、犯人のものと思われる痕跡は何ひとつ発見されない。
物的証拠が不足している捜査状況に、比嘉は禁じ手を打つ。
本格短編ミステリー。比嘉警部シリーズの第三弾をカクヨムで特別公開。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!『物的証拠が無い』絶望的な状況下での刑事たちの執念を感じるアプローチ。
凄惨な殺人事件の現場。
バラバラに切断された遺体、しかし犯人の痕跡が見当たらない。
雲を掴むような不確かな犯人の影へ、刑事たちが様々な方向から捜査の光を当て続け、少しずつ、着実に追い詰めていく様は、読んでいて圧巻でした。
探偵小説のようなある意味冷徹な理詰めの追い込みではない、刑事たちの執念を感じる多角的なアプローチから繰り出される強固なチームワークが犯人を追い詰めていきます。
逃げる犯人、追う刑事。
事件発生から、二転三転と、物語が転がっていく様が面白かったです。
あっという間に読み終わりました。丁寧な言葉選びによる世界観の奥行きが与えてくれる没入感とある種の達成感。読み応えは抜群です…続きを読む