どろだんごの神さま

ダイラボウという山がある。
その麓で生まれ育った望月拓は、孤独な人生を送っていた。
しかしそんな拓にも、唯一心を許せる相手がいた。
【どろだんごの神さま】である。
本当に神さまかどうかは拓は知らない。
ただ、神さまだと思ったから神さまと呼んでいる。
言葉は話せない。けれどずっと一緒にいる、拓と神さま。
そんな呑気で平和な日常は、拓の会社の後輩社員によって壊された。

後輩社員の名前は、宮沢一穂。

そしてその夏、事件は起こる。

【登場人物】
望月　拓
幼い頃に両親と死に別れたのをきっかけに、他人に心を閉ざす。
それからまもなく、ダイラボウという山でどろだんごの神さまと出会う。
現在は横浜市の会社に勤務。

宮沢　一穂
拓が勤める会社に入社した後輩社員。
対人スキルの化け物。
なぜか拓に付き…続きを読む