女王様とその下僕、義姉弟(予定)の二人が描く学園ミステリー

女王様気質の陰陽師花子と下僕扱いの西郷寺太郎の二人がミステリー倶楽部を設立し、校内に起きる事件を解決しようというところから物語が始まります。

そんな都合よく事件なんて起きないよ、と太郎くんが思っていたのに関わらず学園が絡む殺人事件が勃発。日常の些細な異変などを感じ取り、調べながら事件の真相を追うストーリーとなります。

花子さんと太郎くんはわけあって同居する、はたから見れば羨ましい関係の二人ですが、色恋沙汰に発展する気配がないところが妙に面白いです。

ミステリー作品ですが、コメディ色が強くて入り込み易く、飽きることなく楽しく最後まで読み進めれる作品だと思います。

ですが、やはりミステリー作品。ところどころに散りばめられた伏線を見事に回収しつつ事件の解決へと導く。そして身の毛がよだつようなゾッとする展開もあり、ハラハラドキドキさせられました。事件の結末を見届けた後、プロローグを見返すとその意味を理解出来ると思います。

ミステリー作品を読みたい!と思った方に是非おすすめしたいです。

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