ドラキュラに日本の生活は難しい

　1803年。とある国のとある城にて、町民は松明を掲げ、木の杭を手に、十字架を首に引き下げながら行進を行っていた。

｢ドラキュラ、貴様の存在は我らにとって恐怖でしかないのだ！ その蒼い瞳は我らを惑わし、その牙でいくつもの同胞の血を奪ってきた。それは死に値する！｣

｢そんな褒めないでよ｣

｢褒めてない！ さっさと棺に入れ！｣

　ドラキュラの入った棺は、川へと落とされ、それは海へと流された。

　それから200年。

｢んな〜、結構寝たな〜｣

　辺りを見回すドラキュラ。そこは全く見覚えのないビーチ。

｢…ここどこ？｣

　日本に辿り着いたドラキュラが織りなす、まったく馴染みのない生活に四苦八苦しながら奔走するドタバタホラーコメディ！