喫茶オールド・ベル

喫茶店のメニューとして、さりげなく出題される「本日の謎」。

解けるようでいて解けない、絶妙なそのさじ加減。
そして解決後に得られるのは、単なる回答だけに留まらない、
人間ドラマのあるカタルシス。一話ずつ、丁寧に追いかけたくなる作品です。

会話の雰囲気が、とてもいい。
現代が舞台でありながら、柔らかく、どこかノスタルジックな雰囲気の中、
気を休めて物語の中に没入することができます。

さて、「本日の謎」は・・・・・・。

ビルの谷間の素敵な喫茶店、オールド・ベル。
ここでは美味しいコーヒーとおやつ、それに「本日の謎」という素敵なメニューがあなたを待っています。
大事件が起きるわけではないけれど、ここで待っている謎が解けた時、ほっこりとした気持ちになれることでしょう。
一緒にうんうんと悩んだ後、解答編ですっきり楽しめる。
そんな贅沢な謎解きの時間を過ごさせてくれる、とても楽しい作品です。

コーヒーとおやつと「謎」というメニューしかなありませんが、マスターとの話が、静かで穏やかに楽しめるお店です。
コーヒーしかないといっても、マスターが淹れるコーヒーは本格的で、毎回違う味と香りがする、美味しい逸品。おやつも自家製でしょう。季節に合わせたものが用意されています。

マスターが提供する「謎」は、半分くらいわかるような……でも違ってるような……。わかるようでわからない、マスターがいうほど「軽く」はないもの。途中でギブアップして、解決編を読んで、なるほど〜。

一言で言って、面白いです！！
解決編に行く前に、できる限りの推理をしてみましょう。
頭の使いすぎで、マスターにコーヒーとおやつ…続きを読む

語り口が優しく穏やかで読みやすかったです。

ワイングラスの謎は、先入観にとらわれているとなかなか解けないと思います。
(ちなみに私はわかりませんでした(;^ω^))

伏線もちゃんとあって、謎解きを楽しめました。

ビルの谷間に静かに開いている、『鐘』の名をもつちいさな喫茶店。
上品で和やかな店内で、お客の老紳士がマスターに注文したもの。
マスター特製の“それ”をあなたも是非、店内の空気と一緒に味わってみてください。

軽食替わりに謎々を召し上がる、そんなお店のお話です。