†　残　†　最終武器は私の血。多分死ぬけど飲んでみる？

　行方不明の姉を捜すため、聖女エルフェリスはヴァンパイアの城へ乗り込みます。
　ヴァンパイアと聖職者という、本来なら当然の敵対関係。
　ところが、意思強い彼女に、ヴァンパイアたちは惹かれ、つい溺愛することに。
　そして、愛の一方で、憎しみも生まれていきます。
　しっかりとした設定で、ダークファンタジーの雰囲気をたっぷり味わえる作品。
　個性的なヴァンパイアたちが鮮やかに描かれていて、魅了されます。
　あなたも、魔性の力に惹かれて、ドールになってしまうかも。

主人公であるエルフェリスが行方不明になった姉を探すため、単身でヴァンパイアの城へと乗り込んでいきます。

本人は人間の身であり、様々な考えを持つヴァンパイア達の中に飛び込むのは当然危険があります。しかし、ブレることのない強い意志で姉について情報を集めていく姿に芯の強さを感じ、応援したくなります。
そんな彼女に惹かれていくヴァンパイア達も皆個性的で、読み進めていくうちに全員お気に入りになるほどでした。

人間とヴァンパイアの抗争の中で、エルフェリスがどう進んでいくのか、数を減らしているヴァンパイア達の未来はどうなるのか、最後まで見届けたいと思える作品です。

聖職者と吸血鬼。

本来、相容れぬ者同士の歪な同居生活は、仇敵の筈が何故だか妙に惹かれ合う。

しかし聖女は神聖なる力と毒を持ち、吸血鬼達は人知を超えた魔性の力を持つ。

触れれば互いに爆ぜる様な、死と背中合わせの慕情の果てに――彼女達の辿る運命や如何に――。

企画参加ありがとうございました。
文章が美しく、内容も読み応えがありました。
内容も恋愛系統ながらどこか暗さもある感じで時々しながら読み進めることができました。
おすすめの一作です。

これからも応援しています。
ありがとうございました。

　独創的でよく作りこまれた世界観と、そこで展開されるシリアスなストーリーが魅力的で、それが高い文章力で丁寧に描かれています。
　登場人物もとても魅力的で、受け身型ではなく、意思をしっかりもった主人公に特に好感が持てます。
　失踪した姉や主人公にまつわる秘密、これから主人公が周りの吸血鬼とどのように交流していくのか――色々と続きが楽しみな作品です。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（466文字）