丁寧に綴られた物語です。
現代を生きる女性が、乙女ゲーム世界に転生、王子さまとなって、大好きな筆頭公爵令嬢と一緒にすごす物語。
魅力は、主人公が優しく品が良い事。
主人公をとりまく人(や物)みな、あったかい事。
死んで転生、ではなく、とても納得いく形で転生する事。
主人公とヒロインの、お似合いで甘い雰囲気も魅力です。
(甘い雰囲気でも、いやらしくなりません。)
登場人物は多いですが、皆、魅力的です。
気品ある美しさのヒロイン、筆頭公爵令嬢。
剣が強く、ファンクラブのある凛としたイケメン令嬢、などなど……。
ニッケル第三王子のキャラも、愛着が湧きます。
世界観がしっかりして、作者さまの、キャラへの配慮、愛が行き届いていて、読んでいて、嫌な気分になる事がありません。
本作はタイトルから想像するものとは少しばかり異なります。というのも転生に至るまでのストーリーが壮大なのです。それこそ転生するなんてことを忘れてしまうくらいに。
序盤はキャラクターが多く存在するため、やや混乱するかもですけれど、そこは読み進めていく内に理解できますし、キャラクターたちの個性を知る上で重要なことであります。まあ、その理解が余計な驚きとなるのですけれど(笑)
内容は読んでいただき確認して欲しいと思います。予想できない転生が読者を待ち受けています。私と同じように「えええっ!?」と声を上げてしまう方も大勢いるかと思います。
本作は序盤で見切ってはならない作品です。より作品の深みへと浸かっていただきたく存じます。きっと貴方も驚くことでしょう。
お勧めの作品です!