概要
全体とやらについて思いを馳せることの何が高尚なのだろうか。
統計商品の会社「IPTU」に勤める主人公は、同僚からある秘密を打ち明けられる。個人と組織、記憶と認識が交錯する会話劇。第66回群像新人文学賞最終候補作。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!練りに練られた中編をカクヨムで読むことが出来る幸福
シンプルなタイトルとキャッチフレーズにごくあっさりとした「あらすじ」、そして「純文学」と「群像新人文学賞最終候補作」以外書かれていない「タグ」。
文章はカクヨム人気作のように「空行」や「改行」を多用せず、Wordからそのまま貼り付けたようにダラっと続く。
そして「現代ドラマ」という人気があるのかないのかわからないジャンルの本作はあまりにも〈硬派〉であり、もうちょっとカクヨムの読者にアピールすれば案外爆発的に読まれるかもしれないのに、実にもったいない。
作者がこの作品を投稿したのは去年の5月である。
〈最新作〉を読むのが普通のカクヨムでこうした〈過去〉の作品を読み、レビューまで付けてしまうの…続きを読む