からっぽ妖精狐とこわれた歌姫　プロローグ

10歳のチトセは、狐耳と尻尾がもふもふした『妖精狐』の男の子。ある日魔力を暴走させて町中に大雪を降らせちゃった。
絶望するチトセの前に現れたのは、歌巫女と名乗る可憐な人類種の女の子シュゼット。

訳ありの子どもたちが暮らす結界で囲われた都市メモリアの医療センターに連れていかれたチトセ。
故郷を傷つけた罪と向き合って、メモリアの子どもたちと交流して、そしてシュゼットに初めての恋をする。

お互いの過酷な境遇に向き合い、チトセは巫女に仕え守る存在『アテンド』となる約束をシュゼットと交わして。

これは近未来風の魔法世界で語られる愛と夢、そして想いの御伽話――。

※『妖精狐と歌姫のメルヒェン』前日譚となります。
※魔法世界アタラクシアを舞台とする『アタラクシア・ストーリーズ』の一作品です。拙著『…続きを読む