星のひとみの爛々と

魔力と武力の入り交じる争いの続く時代。
空からの脅威に対し、国土を天蓋で覆うことで身を守ることにしたアドナ公国でのこと。

身の安全を確保して平穏な日々が訪れるかと思いきや、世情は暗くなるばかり。
理想に燃える新人エリート武官・サンガは、不穏な空気を肌で感じつつ、その正体をつかめずにいた。
一方、職人たちと親しく付き合い、発明に明け暮れる型破りな令嬢・キハルは、幼いころに魅了されたちいさな天球晶をなんとか再現しようと奮闘していた。

やがて二人は出会い、ぶつかり合いながら互いの共通点を見出して協力関係を築くことに。
それぞれに思い描いた理想が天空で交差して、傾きかけた社会を大きく変えていくことになる。