概要
豊葦国は明けの洛都、迷霧のうちなる魔について
神々の愛でたもう美の諸相が、いかにしてしたたかな商人を危険な賭けに誘ったか。そのいきさつを、本人の手蹟になる文よりここに要約する。若い夜盗の詭計と親切心のこと。つけたりとして霧の都における諸注意と、公家衆自慢の桜の目録を含む。
・この物語はフィクションです。実在の人物・団体・名称のものとは一切関係ありません。
・浅倉久志訳フリッツ・ライバー『ランクマー』シリーズのオマージュを含みます(私見)(敬称略)。
・当作品はヌー様企画:風土記系競作「調」( http://still-in-noise.a.la9.jp/fudoki/kikaku/2022_01_shirabe/kikaku.html )参加物です。
・この物語はフィクションです。実在の人物・団体・名称のものとは一切関係ありません。
・浅倉久志訳フリッツ・ライバー『ランクマー』シリーズのオマージュを含みます(私見)(敬称略)。
・当作品はヌー様企画:風土記系競作「調」( http://still-in-noise.a.la9.jp/fudoki/kikaku/2022_01_shirabe/kikaku.html )参加物です。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!羅生門の向こう側、霧中の〈明けの洛都〉にて稀なる桜を求めた男の運命は。
この文は、藩侯への書状ではなく、自分の消息が知れなくなった場合の、家族への言伝である、という何やら深いわけがありそうな書き出しで始まるこの物語。
藩侯というからには江戸時代……? でも異世界とはこれいかに……? と読み進めれば、豊葦原の豊葦国。やはりどこかで聞きなれた我が国の美称と共に語られるのは、〈明けの洛都〉と呼ばれる栄華栄耀を極めるこの国の首都。
語り手は何かを求めてこの都にやって来た植木商で、名無しの七嗣、という明らかに怪しげな名を名乗った夜盗にとある依頼をしたようで——。
かつての京の都によく似た、けれど少しずつ異相を示すその都で、艶やかに咲き誇る桜の花の描写の美しさ…続きを読む