概要
探偵助手・黒繰朔夜(くろくる さくや)は非合法犯罪トリックの売人である。
ある日、アパートの屋上から落下したコンクリブロックで依頼人が死にかけた。
事件当時の屋上は無人で、床には魔法陣が描かれていたという。
オカルトじみた呪いに怯える依頼人に対し、女子大生探偵・明崎明(あきさき あかり)は「犯人は人間だ」と諭す。依頼人が安心できるよう努力する、とも。
なんて感動的なワンシーン、なんて鋭い着眼点。
もちろん犯人は人間だ。そのためのトリックを考えたのが、何を隠そうこの俺――黒繰朔夜なのだから。
電撃の選考が終了したのでネタバレのないあらすじに差し替えました【2023.8.14更新】
趣味で連載を続けようと思います。不定期更新ですが、よろしくお願いします【2023.10.27更新】
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!キャラを楽しむ!もといキャラクターに滅茶苦茶にされようという話。
ミステリーとしての魅力とか、文章の良さとか、そういうものは他の上手なレビューがあるので、物語を読むにあたってキャラクター萌えを抱きやすい者としてオススメしたいと思います。
でも、一番言いたいことは一番最後です。
みんな1話をとりあえず読みましょう。
主人公がね……黒操さんがね……良いんです……。
作品はタイトル通り黒幕である彼の一人称視点で進んでいくのですが、彼のテンションの浮き沈みがとにかく愉快で大好きです。
ヒロインが関わっているときとそうでないときの感情の揺れとか……。
シリアスなシーンとコミカルなシーンでコロコロとノリが変わり、感情を滅茶苦茶にされます。
ヒロインの明崎さんはとに…続きを読む - ★★★ Excellent!!!続きが待ち遠しい
とある何の変哲もない夜に唐突に友人からメッセージが届きました。
いきなり何の用なんだと開いてみると、曰く感想を話す相手が欲しいから読んでくれとカクヨムのリンクが貼られていました。それが私とこの作品との出会いです。
とりあえず一話を読んでみたのですが、冒頭から天を仰ぎました。なるほどタイトル通りだ。だが、こんな黒幕でいいのか。
この黒幕、熱意がおかしい所にある。
そして読み進めるほどなんだか戸惑ってる私の方がおかしい気がしてくる。探偵さん今すぐ逃げて。目の前の助手はやばい男だ。
ただ、読み進めていくと丸っきり騙されているわけじゃないのがたまらない。普通はこうでしょ!という所でも探偵はちゃんと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!あらすじを読まずにまずこのレビューを読んで欲しい!
☆小説本体のあらすじ欄は小説賞の応募のためにネタバレ有りですので、読まないことをお勧めします。
かの有名なホームズとワトソン博士のように、探偵ものには鋭い推理を放つ探偵と魅力的な助手が必要です。たとえばその助手が発する何気ない一言で探偵が真相に気づくなんてシーンは、助手がふと目を留めた何かの持つ真実に探偵だけが気付くからこそ、そして誰も気に留めなかったそれを助手が探偵に伝えるからこそ輝くわけです。
最後に探偵の推理発表にはやはり絶妙な相槌をうつ助手の構図がよく似合う。
この小説はそんな探偵である女子大学生と助手の話です。しかしこの助手、彼が持つ魅力は一味違う。そう、この小説におけるトリ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!初心者におすすめのライトミステリ
とっつきやすいライトさで読み進めやすいミステリです。
ライトノベルの賞でミステリだと学園モノが多いように思いますが、今作は事件の舞台とキャストが幅広く飽きません。ヒロインは学生ですが主人公が二十代半ばであるため、大人でも読みやすい作品だと思います。
また、男性主人公ではありますが女性向けとあるように、女性が読みやすい作品になっていると思います。嫌味のないヒロインの明崎さん、格好良くて危うい黒幕主人公の黒繰さん……二人の恋愛に発展する前のもどかしさは、読んでいて胸をくすぐる心地よさがあります。それは決してミステリの雰囲気を損なうものではなく、細やかな主人公の心理描写は読者に彼の人となりをより…続きを読む