影が薄いからと辺境に飛ばされた【英雄】のバフ使い、村の修道院で人助けしながらゆっくり暮らします

　この世界にはＳ級冒険者を遥かに凌駕する偉大な【英雄】が複数存在した。その一人であるバフ使いのシャドウは、存在感がなく、【英雄】に相応しくないという理不尽な理由でただ一人危険な辺境行きを命じられてしまう。

　これで合法的に凡人のシャドウを抹殺できるとほくそ笑む他の【英雄】たちだったが、彼らはこのときまだ知る由もなかった。

　シャドウの想像を絶する神がかったバフ能力があったからこそ、全ての【英雄】が成り立っていたということに。