勇者の目的は魔王を倒すことじゃない。その先の平和を得ることだ

 作品美を追い求める気持ちがテーマの小説なのかなと思いました。

 紺野は何を撮ってもある程度良い作品になってしまうことを悩んでいるようでした。
 それは美しいものを撮ろうと思うことと、美しいと思わず撮ってしまう衝動は違うもので、自分は後者の体験をしたいと無意識に思っていたということかもしれませんね。

 きっと私含め多くの方が、自分の作りたい作品を創作しようと思っていたのに、いつの間にか賞を取るためや世間に認められるための作品作りになってしまった。
 目的と手段が曖昧になってしまったことがあると思います。
 なので紺野にとても共感できました。

 遺影とタイトルをつけた写真が紺野の、これが自分の生きた証なんだ、という訴えなのかなと思いました。

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