地獄の蓋が開き鬼に汚染された現代、少年は世の穢れを祓う!

某北の大国により開いてしまった地獄の蓋こと、異界迷宮カクリヨ。黒い雪と赤い霧を伴うソレは、人々の心に侵入する。
しかし地獄の先には資源が眠る。ならば活用すべしと異界との共存を試みる人類、そうして徐々に浸透して行く異界の力、鬼の力。
そんな世界の片隅で異界探索に心を燃やすの純真な少年、桃太。
鬼の力に馴染めない彼は、それでも冒険に憧れ、今日も今日とて報われぬ鍛錬を重ねる。
そんな彼が研修として潜る異界の底で遭遇する異常事態。
逃げて、しかし追い縋られ、そして闇の底に落ちて行く。

そこで知る、この世界の未知の領域。不思議な友人。そして――鬼への対抗手段。

鬼が人に憑くのか、人が鬼に成るのか?

本作は、鬼に堕した世界の中で、人であり続けたいと願う少年が世界を啓いていく物語。

神話と鬼と歴史を絡めながら編んで行くストーリー、一話一話が読みやすく、独特の情景を想わせる描写、特徴的な名乗りと場の盛り上げ方、様々な工夫が読者を楽しませてくれます、。
ちょうど第一部が終わった今、雪が白くて良かったなどと想いを馳せながら読んでみてはいかがでしょうか。

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