第17話 世那さんは恥ずかしがらないんです。

8/1(月)気温38度

・成瀬家午前9時過ぎ 秋葉の部屋

「はあ、まだ九時半かあ」

毎回思うことだが楽しみなことがあると待つ時間がめちゃくちゃ長く感じる。これはみんなも共感してくれることだと思う。早く10時にならないか、僕はいつも以上に時計を見てしまう。時計を見る回数が多いから時間が過ぎてないように思うと思い、僕はなるべく時計を見ないようにしていたが、見ないようにしていると余計に見たくなってしまう。もうどうすればいいかわからなくなってくる。だから僕は10時になるまで自分の部屋に戻ってゲームをしていた。が、勿論ゲームなど手につかず世那さんのことを考えすぎていつも勝てるステージでも即死してしまう。

トントン

「ん、はーい」

「秋葉、入っていいかしら?」

「ママ?いいけど、」

ガチャ

「ママ、どうしたの?」

「秋葉が10時になるまでは暇って彩希が言ってたから、それまでお手伝いをしてもらおうと思ったんだけど、忙しかったかしら?」

「ううん!全然忙しくなかったよ!むしろ10時まで時間をつぶす方法を考えてたからママが来てくれて助かったよ!」

「そう、ならよかったわ」

「で、手伝いってなんのお手伝い?洗濯?」

「ブー!」

「お皿洗い?」

「ブー!」

「うーん、掃除!」

「ピンポン!正解よ」

「けど掃除ってどこの掃除やるの?」

「寝室よ」

「寝室かあ、寝室の掃除って何やるの?」

「窓ふきだけよ、全然落ちない汚れがあるから取ってもらおうと思って」

「いいよ、僕に任せて!」

「じゃあ、移動しましょ」

「うん!」

「ママは一回脱衣所に言って掃除道具を取ってくるから先に寝室に行っててくれる?」

「はーい」

そういうとママは掃除道具を取りに、階段を下りて脱衣所に向かった。

ガチャ

「うーん、遠くから見ると普通に綺麗だけど、、、」

僕は寝室に入り、窓の近くに移動する。

「うわっ、確かにここ汚れてるなあ、遠目から見るのと近くで見るのじゃあ全然違うや」

僕は汚れている場所を確認しながらママが来るのを待った。

「ほんとにこんな汚れとれるのかな?ここなんて汚れが溜まってる」

窓の下隅には汚れが溜まっていた。正直窓の下の隅なんて見ることがないから汚れがあることに気が付かなかった。けど、考えてみれば目につかないところだからやり忘れたりするのか。そんなことを思っているとママが寝室に入ってきた。

「秋葉、この道具で綺麗にするのよ!」

ママはマスクに白いエプロンをしてバケツと新聞紙、ぬるいお湯、洗剤の入った霧吹き、ワイパーを持ってきていた。まさに完全武装だ。

「けど、この汚れは取れるの?」

僕はさっき見つけた窓の下の隅っこにある汚れを指さして言った。

「ええ、これとこれを使えば簡単に取れるわ!」

そういうとママは新聞紙とぬるいお湯と洗剤の入った霧吹きを僕に渡してくれた。

「これでどうやるの?」

「この霧吹きを押すと洗剤が出てくるからそれを汚れているところにかけて」

「うん、わかったけど新聞紙とこのお湯はどうやって使うの?」

「それはね、新聞紙は丸めてお湯につけて、窓を拭くのよ」

「雑巾の代わりってこと?」

「そうね、まずは窓全体に霧吹きで洗剤をかけて」

「うん」

僕はママに言われるとおりに窓全体に霧吹きで洗剤をかけた。

「これでいい?」

「ええ、上手よ」

「それで、この丸めた新聞紙を使うの?」

「大正解!」

ママは笑いながら両手で正解の丸を作った。

「、かわいい」

「え!?」

やばい、つい口に出てしまった。こういうことは気を付けようと思っていたが今のママの行動は流石に可愛すぎだ。サッカーだったら一発レッドカードといったとこだろう。

「今、秋葉なんて、、、言ったのかしら?」

「な、なんでもないよ!さ、さあ続き教えてよ!」

「そ、そうね」

「丸めた新聞紙をどうやって使うの?」

「え、えっとお湯につけて窓を拭くのよ」

「そうなんだ」

僕はお湯につけた新聞紙を絞らずに窓につけ、上から拭いた。

「あっ!すごいママ!汚れが取れてる!」

「うふふ、そうねよく取れるわね」

「なんで新聞紙とお湯で汚れが取れるの?」

「それはね、お湯につけると新聞のインクや繊維がうまく汚れをからめ取ってくれるからよ」

「へえー、そんなの初めて知ったよ」

「うふふ、勉強になったようでよかったわ」

僕はどんどん濡らした新聞紙で汚れを取っていき、20分くらいかけて掃除を終えることができた。

「ふうーこれで終わりっと!」

「秋葉お疲れ様、ママ助かったわ」

「それならよかった!僕も楽しかったからよかった!」

「そう、喜んでくれるならよかったわ」

「あっ、今何時くらいだろ?」

僕は掃除に夢中で時計など一回も見なかった。簡単に汚れが取れて楽しかったから時計を見るのを忘れていたのだ。

「今は9時50分くらいね」

「こんなに時間過ぎてたんだ」

僕はこの掃除をしていた時間が一瞬に感じていた。

「ママ!」

「どうしたの?」

「またお手伝いしてほしい時があったらいつでも言って!」

「ええ、秋葉が手伝ってくれると助かるわ」

「うん!」

ピンポーン

「はーい、今出まーす」

下で彩希ねえの声がした。来たのかな!

「来たみたいね」

「なんで見てないのにわかるの?」

「さっき秋葉が下の方の窓ふきをしてくれてるときに窓から見えたのよ」

「そうなの!?」

「ええ、秋葉は掃除に夢中だったから」

「そっか、確かに夢中だったね」

「ええ、そうね」

ガチャ、と下で音がした。

「いらっしゃい、世那さん!」

彩希ねえの大きい声が寝室まで届いた。

「おじゃましまーすっ!」

世那さんの声だ!

「ママ、先に降りてるね!」

「ええ」

僕はダッシュで階段を下りて世那さんのところに行った。

「あっ、秋葉君!おはよっ、うわっ!どうしたの急に!?」

僕は世那さんに思わず抱きついてしまった。もうこうなったら我慢しないで世那さんに言おう。

「僕、世那さんに会いたくて!」

「そんなに僕に会いたかったのか?」

世那さんは抱きついている僕を優しく抱きしめながら笑顔で聞いてくる。

「はい!」

「うれしいなあ!僕に会いたいなんて!僕うれしいよ!」

そういうと世那さんは僕をさっきよりも少し強い力で抱きしめてくれた。

「まるで遠距離のカップルね」

「彩希ちゃん、秋葉君かわいいね!」

「そ、そう、それならよかったわ」

「あれあれ~、ずいぶん仲が良いみたいだね」

「あっ昨日の超絶美形のお客さん!」

「もうっ、超絶美形だなんて、褒めても何も出ませんよ?」

「あははっ、そっかあそれは残念だなあ」

「あらあら、みんな玄関にいたのね」

「あ、ママ!」

「おはようございます!お邪魔します!」

「おはよう、どうぞゆっくりしてって」

「ありがとうございます!」

「秋葉は世那さんが大好きみたいね」

「そうなのよママ!さっきからずっと抱きついたままなのよ」

「まあまあ、僕はすっごくうれしいからいいけどね」

「秋葉君、犬みたいだね」

「そうね、秋葉がこんなになるなんて初めてね」

「そうなんすか?」

「ええ、秋葉は昔から照屋さんだからこういうことするのって全然なかったのよね」

「ええっ!そうなの秋葉君?」

秋葉はコクリとうなずく。

「秋葉君めちゃくちゃ可愛いっすね!よしよし!」

すりすり

「今日は僕と一緒にいようね」

「うん!」

「みんな玄関じゃなくてとりあえずリビングに移動したら?」

「確かにそうね、ずっと玄関だと立ってて疲れるしね」

「じゃあ秋葉君!僕と一緒にリビングに行こ?」

「うん!」

「ほんと秋、世那さんにベタベタね」

「まさか秋葉君がここまで世那さんのことを好きとは」

「もう可愛いなあ!秋葉君は!」

世那さんはそういうとまた、僕に抱きついた。僕は背が低いから背の高い世那さんに抱きつかれると、世那さんのたわわに実った爆乳が僕の顔に当たる。それに、世那さんは恥ずかしげもなく。しかも!無意識に!まったくもってけしからん!世那さん恥ずかしくないのかなあ?このまま押し付けられたままだと僕のパンパンに膨らんだ肉棒が限界を迎えて、ズボンの中で大量のドロドロのミルクを出してしまいそうだ。

「世那、さん?」

「ん?」

「胸当たって、、、」

「胸?」

世那さんは自分の胸が僕の顔に当たっていることを確認すると笑い出した。

「あははははっ!別に僕の胸に当たっても柔らかいだけだろ?」

「あの、恥ずかしくないんですか?」

「え?なんで恥ずかしがるのさ?」

世那さんはなんで恥ずかしがるのかがほんとにわかっていないようだった。

「秋葉君は僕の胸が好きなのかい?」

ここで正直に言ったら嫌われるだろうか?いや、他の女子なら絶対に嫌いになるだろうが世那さんは違う!、、、はず。

「、、、うん」

僕は世那さんの胸に顔を押し付けながらうなずく。

「そっか!秋葉君は僕の胸が好きなのかあ!」

「いや、そういうわけじゃ、」

「ん?じゃあどこが好きなの?」

「ぜ、全部です!」

「ありがと、うれしいよ秋葉君」

そういうと世那さんは優しく抱きしめながら頭をゆっくりとなでてくれた。ここで僕の気持ちよさがMAXに達してついにズボンの中でイキそうになる。

「、ぅ、イ、、ぅ、、、」

「どうしたの、秋葉君?顔が赤いよ?」

「え、あんたまさか!?」

「ー--っ!」

びゅるっ!ドクドクドクっ!びゅっ!

終わった。絶対世那さんに嫌われた。僕は世那さんに抱きつかれたままイってしまい気持ちよさのあまり出てしまったよだれが世那さんの服につく。

「ご、べんなしゃぃ、」

僕は気持ちよくて上手く舌が回らなかったが、必死に謝った。すると世那さんは自分の服で僕の口から垂れているよだれをすべてふき取ってくれた。

「全然気にしないで!大丈夫?僕とリビング行こ?おぶってくよ」

そういうと世那さんは僕をおんぶしてくれた。僕はおんぶされたままリビングに入って行った。

ガチャ

「はあ、まったくあいつ何してんのよ!」

「まあまあ、彩希落ち着いて」

「これが落ち着けると思う!?バイト先の先輩の前であいつ射精したのよ?」

「けど世那さん何も気にしてないみたいだし、」

「そういう問題じゃないわよ!」

「ママがリビングにいたからまだよかったけど、もしママの目の前で射精してたらこっちが恥ずかしいわよ!」

「はははっ、彩希もとりあえずリビング行こ?お願い!」

「夏帆の頼みなら、、しょうがないわね」

「彩希、やっさしー!」

「うるさいわね、夏帆に褒められてもうれしくないわよ」

「もう照れちゃって!」

「うるさい」

ガチャ

「彩希ちゃん、ソファ使わせてもらってるよ!」

「あっ、全然大丈夫です!好きに使ってください!」

「彩希、何があったの?」

「げっ、ママ」

これはなんて説明すればいいのか、彩希はわからない。




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