概要
一度でいいから、彼女の顔を見たかった。
大きな大陸を丸々一つ貸しきった大国──ルスファ。南に広く国を築く人間たちの手により、魔族たちは北へと追いやられていた。
その中でも、いまだ、かろうじて政権を保持している北の島国を、魔族たちは魔王の国と呼び、独立を主張している。その南端であるヘントセレナは、防衛前線最後の砦と位置づけられている。
魔族と人間の諍いは絶えず、十年単位で陣取り合戦が行われるようになってから、実に、千年。魔王か、人間の国王のどちらかが死ぬ度に内戦は中断し、新たな王が即位する度に、再開する。そんな馴れ合いのような時代が続いた。
そして、ここ三十年、戦いは起きておらず、力を蓄えつつある魔王は、あと数年で、人間たちを抑え込めるほどになっていた。
両国は冷戦状態にあるものの、人間たちが平和な時代が到来したと騒ぐ一方、
その中でも、いまだ、かろうじて政権を保持している北の島国を、魔族たちは魔王の国と呼び、独立を主張している。その南端であるヘントセレナは、防衛前線最後の砦と位置づけられている。
魔族と人間の諍いは絶えず、十年単位で陣取り合戦が行われるようになってから、実に、千年。魔王か、人間の国王のどちらかが死ぬ度に内戦は中断し、新たな王が即位する度に、再開する。そんな馴れ合いのような時代が続いた。
そして、ここ三十年、戦いは起きておらず、力を蓄えつつある魔王は、あと数年で、人間たちを抑え込めるほどになっていた。
両国は冷戦状態にあるものの、人間たちが平和な時代が到来したと騒ぐ一方、
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!この小説を読む人は「夢」と「希望」は持ってはいけません。現実は厳しい!
私、結構、小説のレビュー書きましたが、この小説が一番レビューが書きにくいです。だって「夢」も「希望」もないんですもの。なんというか、死ぬんですよ。何があっても死ぬですよ。
例えば、読んでて、お!いいぞ!!頑張れ!!とか思うでしょ?いけると思うでしょ?でも死ぬんですよ。何をやっても死ぬですよ。まるで「賽の河原」ですよ。この小説には「地蔵菩薩」はいないんですよ。
って「私」みたいに「必ず希望がある」とか信じちゃってる人は、ちょっと読んでてツライ小説ですが、「ダークファンタジー」とか「ざまぁ」系が好きな人は、大好物だと思うんですよね。「どうせ、みんな死ぬ」しw - ★★★ Excellent!!!タイトルが不吉すぎる
前の作品からの続きのようですが、ここから読んでも十二分に伝わりました。
読んでいて喉が渇くようほど緊張感のある導入。
かつ、初見の人に対しては世界観の共有とその壮大な物語の始まりを綿密な描写で伝えてきてくれます!
ですが、常にこの緊張を強いるわけではなく、初回の戦闘終了後はリラックスフェーズへと突入し、頭をほぐしながら物語に集中することができます!
気になっているのはタイトル。
ちょっと物騒すぎる内容、かつ前作を読んでいないため言葉通り受け止めるか、またはその裏を読むのか想像がつきません!
私的に最初の導入の戦闘規模からすると、その通りになりそうという不安が大きくなるとともに期待も大きく…続きを読む