第24話

二人きり…

付き合う前にもたしかに同じようなシチュエーションはあった

埃の匂いがする部室はそもそもそこまで広くはない、とは言え2人で入ったからといって密着するほどでもない

その微妙な距離がもどかしいようなその距離が良かったと感じるような葛藤のようなものを感じながら淡々と先輩の手伝いをしていた


といってもあれ取ってとかこれとこれとというメモを先輩が読み上げながら俺が取るようなそんな単純作業?ではある


こっちがドキドキとしているのがバカらしいと思えるくらいに先輩は普段の部活の時と変わらない、なんとも思われてねえんだろな

まあ付き合いはじめてそんなすぐに関係が一気に変わるわけないかと諦めていた


棚の下の方から荷物を取りおわると先輩がよしだいたいこれでOK、ありがとと伝えられてちょっと残念な気持ちもありつついえいえと伸びをしながら棚の上を見るとえり先輩側の方で明らかにバランスを失った荷物が今にも落ちそうになっていた


やべっ

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