第6話

季節はもうすぐ春

桜の開花前線のニュースが連日放送されていく頃、秋のあの日からずっと先輩とのメールが1日一回ずつくらいのペースではあったが続いていた

部活後の帰りが同じになったえり先輩から


君はなんでメール続けてくれるの?


こう聞かれた

なんの意識もせずにすっと


先輩のこと好きだからですよ

もしかして嫌でした?


そう答えていた

先輩の方を見ると頬が真っ赤に染まっていくのが見え、はっと我に返った


いやあの先輩としてです先輩として好きだからですよ


焦ってそう言うと

私も後輩として好きだよ

と言われ、嬉しい気持ちと寂しい気持ちの葛藤が苦しく感じながらも平然とした顔で笑いあっていた

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