第25話
※えり先輩視点です
部室に2人きり…
意識してくれてるのかな、いや部活中だし何も思ってないだろうな
彼が私の読み上げたメモの荷物を取る姿が自然なことに、ちょっとだけ寂しいような気持ちを抱えていた
だいたいこれでOK、ありがと
軽く伸びをする姿を気付かれないように眺めて意外とおっきいんだよなあ、キスとか届くかななんて邪念を抱えたバチが当たったのか棚の上から荷物が崩れる音が聞こえた
ぎゅっと目を閉じ痛みを感じ…ない?
代わりに感じたのは少しの汗の匂いと柔軟剤?の香り、彼のいてっという声
何が起きたか理解するのに苦しんでると
大丈夫ですか?なんも当たってないですか?メガホンで良かったあ
私の真上から聞こえる声に動揺して声が裏返りながら
はい、大丈夫です
となぜか敬語になってしまい、我に返った
彼も咄嗟の行動だったのか抱き締めてることに今さら気付いてすぐに離れる
ちょっと残念と思いつつも彼を見ると崩れたメガホンを拾いながらいつもの照れよりも真っ赤になってるのが見えて愛おしく思えた
そんな彼をもう少し見たくて
ありがとね、ひろと
そういいつつ横から抱きついてみた
初恋 すがもん @sugamon
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